3つの指標を提案 専門家会議が会見(全文1)感染状況と医療・検査体制を総合判断
新型コロナウイルス対策を検討する政府の専門家会議は14日夜、記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「政府の専門家会議が会見 「緊急事態宣言」解除の基準は?(2020年5月14日)」の中継開始時間に対応しております。 【動画】政府の専門家会議が会見 「緊急事態宣言」解除の基準は? ◇ ◇
新型コロナウイルスの現在の状況分析と提言
日本経済新聞:幹事社の日経新聞です。ちょっと会見を始める前に、特にスチールさんとムービーさんに何点かお伝えしておきます。スチールさんに関しては、この会場の3密を避けるためにも、一定程度、時間がたちましたら、ご退出いただけると助かります。ムービーさんについても、ある程度めどが付いたり、ここでということであれば、できればご協力いただいて切り上げていただくとか、そういったことをしていただけると助かります。よろしくお願いいたします。 では先生もおそろいになりましたので始めたいと思います。幹事社の日経新聞です。よろしくお願いいたします。では、まず先生方から今日のご説明をいただければと思います。 脇田:はい。よろしくお願いします。私、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の座長をしてます脇田といいます。それから今日は副座長の尾身先生、それから日本医師会の釜萢先生、そして川崎市の岡部先生と一緒にこの記者会見をやらせていただきます。どうぞよろしくお願いします。 本日、第14回目の専門家会議を朝8時半から行いました。そこで新型コロナウイルスの現在の状況分析と提言をまとめましたので、また皆さんにご報告をいたします。そこでは、たぶんお手元に資料があると思うんですけども、感染状況の評価、それから4月7日から緊急事態宣言がされまして、1カ月と少したって緊急事態措置の解除ということもありますので、その解除の考え方について取りまとめました。
緊急事態宣言の解除の考え方
また、再指定をされるということもありますので、その考え方、またモニタリングの必要性についてもまとめております。さらにあと2点ほど、社会経済活動と感染拡大防止の両立に当たっての基本的な考え方。そして最後に、感染拡大・医療崩壊の防止に向けた対策についてということでまとめさせていただいています。 かなりデータはたくさん今回も出させていただいてますので、まとめを尾身先生のほうからまずご説明していただきまして、そのあと皆さんからご質問を受けたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。尾身先生、よろしくお願いします。 尾身:どうも、尾身です。よろしくお願いいたします。スライドをお願いします。今回の一番のメインテーマは緊急事態宣言を解除するかどうかという、都道府県でですね。それで、従って今回は緊急事態宣言の解除の考え方についてということで、まずは緊急事態宣言を通じて皆さまには徹底した行動変容をお願いすることになりましたが、あらためて緊急事態宣言の目的を振り返ってみますと、過去の話ですけども、1、爆発的な感染拡大を防止すること、2、医療崩壊を防止し、重症者・死亡者数を減らすこと、3、新規感染者数を抑制し、クラスター対策で制御可能な水準まで戻すこと、4、都市部から他の地域への移動を抑制することによって広域的な感染拡大を防止すること、5、知事のリーダーシップによって全国一丸の対策を進めることの5つがあったと思います。そこで、解除の考え方を示すに当たっては、これら、今申し上げた目的が達成されたかどうかを見ていく必要があると思いました。次のスライドをお願いします。 そこで、われわれとしては解除の考え方として次の3つの指標を用いて総合的に、1つだけじゃなくて総合的に判断することを政府に提案をいたしました。まずは1つ目ですけども、感染状況の疫学的な判断です。それに必要なのは新規の報告数と直近1週間の10万人当たりの累積新規感染者数についてであります。次は医療提供体制についてですが、これには重症者数が減少傾向であり、医療提供体制が逼迫していないこと、また、今後の患者急増に対応可能な体制の確保がなされているかどうかが極めて重要であります。国が構築しているさまざまなシステムをはじめ、地域の情報も見ていく必要があります。さて、検査体制についてですが、都道府県別のPCR等、検査件数の動向を見ることも極めて重要です。では、それぞれの指標について少しだけ詳しく述べていきたいと思います。次のスライドをお願いします。