子育てママだけじゃない!動けるシニアにオススメしたい電動アシスト自転車3モデル
ポイントは安定感と乗り降りのしやすさ
高齢になってからの電動アシスト自転車選びは、それまでどの程度自転車に乗ってきたかによって異なります。電動に馴染みがない人も多く、中には電動特有の加速を怖いと感じる方もいるとのこと。各社搭載しているモーターは異なるため、実際に試乗して相性を確かめてみる必要があります。それ以外のところでは、以下のような点がポイントになってきます。 (1)ふらつかないこと 高齢者はバランスが取りづらく、ふらつきによる転倒事故が多くなります(我が家もこれ)。そこでサドル高が低く、ハンドルまでの距離もコンパクトなタイプを選ぶのがポイント。タイヤも小さいほど重心が低くなり、安定感が出てきます。また、ハンドルは姿勢が前傾しないセミアップハンドルやプロムナードハンドルが安定します(レンタサイクルなどにある一般的なタイプ)。 (2)フレームが低いもの 乗り降りをする際、足を上げづらい高齢者は前輪と後輪を繋ぐフレームに足が引っかかってしまいます。そのため、またぎやすい低めのフレーム高が好まれるということで、製品カタログには各メーカーがフレーム高を記載しています。 (3)車体重量が軽いもの 支える力が衰えたシニア世代は、自転車本体の重さによって転倒したり、転倒した自転車を起こせないなどの問題も多く出てきます。そのため、選ぶモデルはできるだけ軽量なものがオススメ。モーターのついていない一般の自転車が約20kgという目安で考えると分かりやすいかもしれません。 なお、電動アシスト自転車には三輪モデルもあり、その見た目から高齢者向けと思われがちですが、実際はその逆です。一般の自転車とは構造や機能が異なるため、操作性が悪く、傾斜や凸凹のある道路ではハンドルが取られてふらついたり転倒する恐れがあるとのこと。高齢者を想定した商品ではないということを覚えておいてください。
シニア世代にはこのモデル!
電動アシスト自転車の国内シェアは、パナソニック、ヤマハ、ブリヂストンの3社が大半を占めていて、各メーカーがシニア向けのラインを発表しています。 【パナソニック サイクルテック】 ■ビビ・SL 14万7000円 ■ビビ・SL・20 14万7000円 20型、24型ともに、このタイプとしては業界最軽量の19kg台を実現。子育てママに人気の電動アシスト自転車HYDEEが31kgということを考えると、かなり軽量に作られていることがわかります。また、サドルの高さが従来品に比べて約5センチ低くなっているので足をつきやすく、乗り降りや停車時も安心。サドルの位置を後退させたことで、膝への負担も軽減されました。 【ヤマハ発動機】 ■PAS SION-U(パス シオン ユー) 15万1800円 20型モデルで21.5kgとシニアに配慮した軽量・コンパクトな設計で、またぎやすい低床U型フレーム、電池残量を大きな数字で表示してくれる液晶スイッチなどが特徴。テコの原理を使い、軽い力で停められるスタンドもポイントです。また、アシストモードは通常3つの走行モードから切り替えるのが一般的ですが、こちらのモデルではより高齢者が分かりやすいように、強と弱の2つのモードしか用意していません。 【ブリヂストンサイクル】 ■RAKUTTO(ラクット) 17万4000円 「初めてでもラクっと乗りやすい」をコンセプトに、ラクっとまたぎやすい23.5cmのフレーム高を実現。これは他のメーカーと比べてダントツで低い設計です。さらに自転車を漕ぐ時の足の角度も考慮し、股関節や膝、足首に負担をかけず、小さく回すだけでスイスイ進む仕組みを実現しています。しかもひと漕ぎで進む距離は同社の26インチ自転車とほぼ同等。サドル高も低く、身長141cmの小柄な方でも両足がしっかりと地面に着く安心の設計です。
渋澤 和世