大阪・関西万博、開幕まであと100日 入場券販売伸び悩み、機運醸成が急務
2025年大阪・関西万博は3日で開幕まで100日前となった。準備の遅れが不安視された海外パビリオンの建設も進み、全てが順調とはいかないまでも予定通り4月13日の開幕日を迎えられそうな状況だ。ただ、万博への関心の低さから前売り入場券の販売が伸び悩んでおり、機運醸成を急ぐ必要がある。 【ひと目でわかる】万博会場への大型荷物持ち込みはNG 「預かり1万円」強気の抑止策 万博は4月13日~10月13日、大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)で「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに開催し、会期中に計約2820万人の来場を想定。政府は、開催による経済波及効果が約2兆9千億円に上るとの試算を公表している。 だが、国民の万博への関心度は低迷している。マーケティング会社「産経リサーチ&データ」が24年10月に全国の2555人から回答を得た調査では、万博に「行きたい」とした人は35・7%で、建設費高騰に批判が集中していた23年11月の前回調査(31・2%)から微増だった。 万博を運営する日本国際博覧会協会は前売り入場券の販売目標を1400万枚と設定。スタッフの人件費など運営費の8割以上を入場券収入で賄う方針だが、販売数は24年12月25日時点で目標の半数の約746万枚にとどまる。入場券のうち700万枚は企業が購入することになっており、現在までに売れた券の大半が企業による購入となっている。 協会は、価格の安い前売り券の販売期限が迫る1~3月を販売の重点期間と位置付け、万博会場近隣のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)などと連携したプロモーション活動などを展開し、まき直しを図る。(井上浩平)