岡田将生“歩”と井上祐貴“二宮”、朝ドラで“親子”だった2人が“ナースと患者”として再共演で、視聴者沸きまくる<ザ・トラベルナース>
岡田将生と中井貴一が“クセ強ナース”を演じる痛快医療ヒューマンドラマ「ザ・トラベルナース」(毎週木曜夜9:00-9:54 テレビ朝日系)。10月24日放送の第2話に、がん患者のエリート商社マン・二宮正男役で井上祐貴がゲスト出演。井上は9月末まで放送されていた朝の連続テレビ小説「虎に翼」(NHK総合)で、岡田将生演じる星航一の息子・朋一を演じており、約1カ月ぶりの“親子共演”に「星家復活!」「星親子が、ナースと患者に転生!?」「この2人、こっちでも揉めてる…」など、SNSが湧きまくった。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】テキパキと処置をする敏腕NPの歩(岡田将生) ■クセ強敏腕ナースコンビが医療現場を改革 手術の際、医師を補助し一定の医療行為を実施できる「NP(=ナース・プラクティショナー)」の那須田歩(岡田将生)と謎多きスーパーナースの九鬼静(中井貴一)は、トラベルナース(人手不足の病院や施設で期間限定で働く看護師)。第2シーズンとなる今回の彼らの勤務先は、地域医療の中核を長年担ってきた基幹病院「西東京総合病院」。同病院では、新院長・薬師丸(山崎育三郎)が「病院を根っこから変える」と、働き方改革を中心とした組織変革に次々と着手。その事が“患者ファースト”とは言えない状況を生み出し、歩と静はこのカリスマ新院長に新たな闘いを挑んでいく。 ■エリート商社マン・二宮が手術を拒む理由 「西東京総合病院」に、初期の胃がん患者で、エリート商社で働く二宮(井上)が手術の為に入院した。彼は、切除可能な段階なので手術をすれば体への負担も少ないし、腹腔鏡手術なら退院も早い、と説明を受けたが、抗がん剤治療にこだわりを見せていた。 術前検査の結果も良好で、予定通り数日後に手術。となった段階でも、手術したくなさそうな言動を繰り返す二宮。「すぐに退院できるようにしますから」「1日でも早く仕事に戻った方が良いのでは?」と、主治医の神保(要潤)が手術同意書へのサインを促すと、「やっぱりやめます!手術はしません!」と言い出した。 夜、看護師寮での食事の際、二宮の話題になり、「エリート商社マンなら早く仕事に戻りたいはずなのに…」と言った看護部長の塔子(寺島しのぶ)に対し、静は、二宮は戻りたくないのだと告げた。看護中、二宮がパソコンで読んでいた記事を目にした静は、彼が実は“社内ニート”で、出社したくなくて入院期間が長引く事を望んでいるのだと気付いたのだ。そんな二宮の事を歩は「本人の努力が足りてないだけ」と一蹴し、静は患者の気持ちに寄り添えない歩を何か言いたげに見つめるのだった。 ■甘えた考えの二宮に、吉子が喝! そんなある日、二宮がベッドでビールを2缶も飲んでいた事が発覚。それを見つけた歩は「治療する気がない人をいつまでも置いておくわけにはいかない。病気をほっておくとどうなるのかわかっているのか」と、厳しい口調で咎めた。すると、二宮は「どーでもいいよ、もう!」と叫び、「生きていても楽しい事ないし、頑張って苦しい治療をするとかバカみたい。病院なんだから死ぬ時は苦しまないようにしてくれるんでしょ」と逆ギレ。 歩が呆れていると、他の患者を看ていた吉子(安達祐実)がやって来て、「苦しまないように逝きたいんですよね。今すぐ始めましょう」と、何かの液体を注射器で点滴バックに入れようとした。「社内ニートぐらいで人生投げて甘えてる人間が死んでも誰も訴えませんから」と歩に言いながら手を止めない吉子に、二宮は「死にたくない!ごめんなさい!」と絶叫。塔子は「治療や手術に関しての暴言は他の患者が動揺するので、二度とないように」と冷静な口調で二宮に釘を刺して出て行った。 ■「楽しいですよ、ナース」 その後、落ち着きを取り戻した二宮は、病院の屋上で歩に会社や上司への愚痴を打ち明けた。そして、看護師の仕事は楽しいのか、どうして医者にならなかったのかと尋ねる二宮に、歩は、金銭的な問題で医者は諦めた事、コンプレックスもあったが、今は看護師になれて良かったと思っている事を告げた。その理由は、患者との距離が医師よりも近く、病気以外の部分も治せる事もあるから。そう答えた後、歩は「ムカつく上司からの受け売りですけど」と笑い、「楽しいですよ、ナース」と言った。静に対してムカつく事も多いが、歩が芯の部分では信用し尊敬もしているのが感じられた。 この2人のやり取りに、「歩ちゃんが“航一さん”に見えてきた」「今世でも、航一さんは“息子”の面倒を看るんだね」など、「虎に翼」での関係とオーバーラップさせるコメントがSNSに溢れていた。 結局、二宮は手術を受け、退院したら今の職場で頑張ってみる事にした。「前向きになってくれて良かった」と患者の病気以外の事を気にするようになった歩を、静は「ナースとして、ほんのちょっとだけ成長したようですね」と褒めるのだった。このドラマは、歩の成長物語でもあるのだ。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部