「韓国女性には国がない」…22万人が関与したディープフェイク性犯罪の波紋
「22万人が性暴力に加担…社会崩壊 普通の男性の最低ラインはどこか」
このところ違法合成画像(ディープフェイク)の集団的な性犯罪が相次いで明らかになっている中、韓国女性民友会(民友会)が「(韓国)女性たちは、日常が安全だという感覚を失ったまま、国のない状態で生きている」と述べた。 民友会は26日、「22万人の性暴力加担者の量産、いつまで崩壊した社会を放置するのか」と題する声明を発表し、このように主張した。民友会は「知人の写真を送ればわずか5秒で有料で裸体を合成するテレグラムチャンネルの加入者が、22万7000人あまりにも達する」として、「これは、現事案がテレグラムルームに直接加入し違法コンテンツを作成・消費した特定の個人に限られた問題ではないことをまざまざと示す数」だと指摘した。 そして「(韓国)女性たちは、女性に対する犯罪と暴力をまともに処罰することも防止することもない社会で、日常が安全だという感覚を失ったまま、文字通り国のない状態で生きている」と述べた。民友会は「数多くの構成員が日常の安全を脅かされる社会、仲間の市民に対する集団的侮辱と蔑視が容認され学習される社会は存続できるのか、いや存続しても良いのか」と問い、「これは国家危機状態」だと強調した。 民友会は「韓国社会が育む『普通の男』の最低ラインは今どこに引かれているのか」と述べ、目を覚ますよう呼びかけた。民友会は「女性たちは男性の同期や先輩・後輩に、職場の同僚や上司に、非常に近い知人たちにさえ『体の評価、顔の評価』の対象として、さらには『脱がして壊す』ことのできる『女』として扱われる」とし、「『知人女性』を性的道具とみなして蔑視し陵辱することが遊びのように行われている」と指摘した。 「構造的性差別はない」と強調してきた尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権にも批判の矛先を向けた。民友会は、今回の違法合成画像の集団性犯罪は女性嫌悪と性差別の延長線上で発生したと指摘しつつ、「尹錫悦政権は『構造的性差別はない』という根拠のない主張にすがりつき、かろうじてある女性家族部すらなくそうとし、数多くの女性たちの社会的苦しみに背を向けている。これは明白な職務放棄」だと批判した。そして「政府は構造的性差別および女性に対する暴力問題を解決するために、性平等専門部署を強化するとともに、全省庁にわたる総合的な長期・短期対策を講じるべきだ」と主張した。 最後に民友会は、「共同体の構成員として、すべての市民がこの恐ろしく『正常化された』性暴力文化に関与している」とし、「性別に関係なく他人を尊重する倫理を互いに断固として要求すべきだ」と述べた。 チェ・ユナ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )