年末ボクシング5大世界戦。本当に見るべき試合はどれ?
話題力で言えば、地上波で初めて生中継される拳四朗を挙げたい。 大橋ジムの松本亮が練習中の怪我により世界初挑戦が2月に延期することになったため、10月に初防衛をしたばかりの拳四朗に出場オファーがきた。記者会見には、ネクタイメーカー「SEIWA」に作ってもらったオリジナルネクタイを締め「貴乃花親方を意識した」とルイ・ヴィトンのマフラーを首にかけるだけのコーディネイトで登場してスポーツメディアにネタを提供した。そういうプロ意識は買いだ。 「生中継がある。倒すことは意識しないが、流れでKO勝ちしないとインパクトがない」 拳四朗は同級11位のヒルベルト・ペドロサ(パナマ)とのV2戦にそんなノルマを課す。 風邪による発熱で3日ほど体調を崩し20日に行われた日本プロスポーツ大賞新人賞の授賞式を欠席。コンディションが不安視されていたが、もう本人はケロっとしたものだ。 キャラで言えば、大阪出身の京口も負けていない。“カリスマ辰吉丈一郎の愛弟子”というキャッチフレーズからは、そろそろ卒業してもらいたいが、「魔球のようなパンチを身につけた」と発言するなど、彼もまたプロ意識の高い24歳のホープである。 つらつらと勝手な見所を書いたが、結果的に「最も面白かった」とファンの評価を受けるのは、どの試合になるのだろうか? 熱い師走決戦のゴングが鳴る。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)