隠しメッセージや幸運のコインも。火星探査車のことをもっと知ろう
人類の宇宙探査、個人的には火星がツボです。 Amazon Prime Videoオリジナルの『おやすみ オポチュニティ』 を見て以来、火星を探索しているロボットたちに興味が涌きました。無骨な見た目なのに、なんだかかわいいんです。バディ感あるローバーとヘリの存在も、グッときました。 【全画像をみる】隠しメッセージや幸運のコインも。火星探査車のことをもっと知ろう 人類が初めて火星に探査機を送り込んだのは1974年。ソ連が打ち上げたマルス3号でした。本格的な探査が始まり、着陸からサンプル採取まで初めて成功したのは1997年、火星着陸の自走ロボットソジャーナ。火星の地表を走るローバー、火星の周回軌道を飛ぶ観測衛星、そして火星の宇宙を飛ぶロボットヘリ。火星にはいろいろな探査機が送り込まれています。その中から地表を走る探査車、ローバーの雑学を以下にまとめてみました。
秘密のコード
NASAのマーズ2020ミッションの一環として、ジェゼロクレーターを調査するため、2021年2月18日に火星に着陸したパーサヴィアランス。装着していたパラシュートには、バイナリコードに暗号化された2つのメッセージが…。 パラシュート内側のメッセージは「DARE MIGHTY THINGS(あえて困難に立ち向かえ!)」。これはNASAジェット推進研究所のモットーです。外側にはジェット推進研究所のGPSコードが書かれていました。当時、暗号解読にネットは大いに盛り上がりしました。
根性で走った?!
2006年3月13日、探査車スピリットの前輪が故障。原因はモーター断線にあり、エンジニアがこれ以上の移動を断念したそのとき、スピリットは故障した右前輪を引きずりながら、残った5輪で後ろ向きに走り始めました。 さらに、故障した前輪はたぶんスピリットにとってラッキーホイール。 2007年、前輪が白い砂を蹴り上げました。これが濃縮されたシリカの堆積土であることが判明。後に(2011年)、スピリットとオポチュニティの研究主任であるSteve Squyres氏はこう語っています。 「温泉か蒸気の噴出口がスピリットが探査していたエリアにあったということを示しており、微生物生命体にとっては好ましい環境だった可能性があります」