隠しメッセージや幸運のコインも。火星探査車のことをもっと知ろう
走るスピードはゆっくり
火星地表を走るローバー。探査「車」といいますが、地球の車とは違います。想像しているより、走行スピードはかなりゆっくり。 キュリオシティとパーサヴィアランスのスピードは、NASAいわく時速152m。1秒に4.2cm進む程度。ちなみに人の歩く速度は時速4,828m、1秒で134cm。地球で歩く人のほうがよっぽど速いのです。 探査車は、火星時間で1日100m進むよう設計されています。が、実際の移動は地球の司令部と連絡を取りつつなので、もっとゆっくり。地球と火星間のメッセージの送受信にかかる時間は20分。
幸運のコイン
2012年8月火星着陸のキュリオシティ。実は、リンカーン・セント(現在アメリカで使用されている1セント硬貨のこと)が鋳造された最初の年、1909年製造のVDB 1セント硬貨が、キュリオシティには乗っています。 これ、アンティークコインとして価値のあるコインで、幸運のコイン。遊びで搭載されたわけではなく、キュリオシティの顕微鏡カメラMars Hand Lens Imager (MAHLI) のキャリブレーションのためです。
みんなの名前を載せて
パーサヴィアランス打ち上げ前にNASAが主催したあなたの名前を火星に送ろうキャンペーン。世界中から1100万近い応募があり、爪ほどの大きさのチップに電子ビームで名前を入れ、そのチップを小さなプレートに付け、パーサヴィアランスに取り付けてあります。
モールス信号の軌跡
火星上でキュリオシティが行くところには、特別なメッセージが…。キュリオシティのジグザグ車輪跡は、NASAジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory:JPL)のモールス信号になっていたのです!
火星メモリアル
スピリットとオポチュニティは、2001年9月11日、アメリカ同時多発テロ事件のメモリアル的存在でもあります。世界貿易センタービルから回収されたアルミニウムが、ローバーのケーブルシールド用のカフスとして加工され再利用されています。