記憶に翻弄される不器用なふたりの出会い ジェシカ・チャステイン主演『あの歌を憶えている』本予告解禁
オスカー俳優のジェシカ・チャステイン主演し、ピーター・サースガードと共演する映画『あの歌を憶えている』(2月21日公開)より、本予告が解禁された。 【動画】ジェシカ・チャステインが涙『あの歌を憶えている』本予告 忘れたい記憶を抱え続けている女・シルヴィアと、忘れたくない記憶を失っていってしまう男・ソール。本作は、ニューヨーク・ブルックリンを舞台に、記憶に翻弄される不器用なふたりが出会い、新たな人生と希望を見つけていく様を描く、観る者の心を温かく抱擁する愛のヒューマンドラマ。 監督・脚本は、『或る終焉』や『ニューオーダー』など、人間の内面を真正面から、時に観る者を不安に陥れるほど暴力的な描写で描いてきたメキシコの俊英ミシェル・フランコ。自身の新境地とも言える本作で、心に傷を抱えた男女が戸惑いながらも寄り添い、過去や人生と向き合う姿を静かに優しく描き出し、今この時代に希望に輝くエンディングを届ける。 主演は、『タミー・フェイの瞳』でアカデミー賞主演女優賞を受賞したジェシカ・チャステイン。過去と格闘するシングルマザーでソーシャルワーカーのシルヴィア役を演じた。わずかに残る遠い記憶を慈しむ若年性認知症を抱えるソールを演じたのは、ピーター・サースガード。難しい役どころを情感豊かに体現し、第80回ヴェネチア国際映画祭にて最優秀男優賞を獲得した。 そのほか、シルヴィアの妹オリヴィア役にメリット・ウェヴァー。シルヴィアの娘アナにブルック・ティンバー。シルヴィアの母親サマンサ役にジェシカ・ハーパーなどが出演。未来を予測できない実人生のリアリティを物語にもたらす。そして、全世界で1000万枚以上を売り上げた大ヒット曲であるプロコル・ハルムの「青い影」のエモーショナルな旋律が、登場人物たちの心情を際立たせる。 本予告映像は、高校の同窓会に出席したシルヴィアが、帰宅した自宅前で寝ていたソールに声をかけるシーンから始まる。ニューヨークでソーシャルワーカーとして働くシングルマザーのシルヴィアは、同窓会の日に自分を尾けてきた理由を問い詰め、「都合が悪いと忘れるの?」と怒りをぶつけるが、ソールはただ一言「覚えていないんだ」と答える。 その後、ソールが若年性の認知症を患っていることを知り、ソールの姪から「叔父を見てもらえたら嬉しい」と頼まれたシルヴィアは、彼と時間を共有するように。しかし、忘れたい過去の傷が癒えないシルヴィアは、深入りすることを恐れ、ソールとの距離を縮めることにためらい続ける。そんな中、ソールが「自由を奪われた」と呟くと、シルヴィアもまた「あの出来事が忘れられない」と心の奥に秘めていた思いを吐露し、涙を流す…。記憶の苦しみに囚われた2人が、互いに支え合う中で、凍りついた心が少しずつ溶けていく様子が切り取られた、情感豊かな予告となっている。 本作には、海外からの絶賛評が続出。「記憶が光り輝くシーンを倍増させ、信じられないほどのフィナーレをもたらす。傑作だ」(パリジャン紙)、「紛れもないパワーを持った作品。今の時代に必要な映画だ」(ル・モンド紙)、「フランコ監督は、優しさと希望とともに素晴らしい驚きを与えてくれた」(テレラマ紙)、「記憶の隙間をなんとかすり抜けていくカップルを描いた美しい愛の映画」(リベラシオン紙)など、ジェシカ・チャステインとピーター・サースガードの演技力だけでなく、作品の内容にも高評価が寄せられた。ハリウッド俳優のジェイク・ギレンホールもインスタでハートマークを投稿するなど、映画関係者からも熱く支持されている。 映画『あの歌を憶えている』は2月21日より全国公開。