緊急事態宣言から2週間、専門家会議が会見(全文4)人流の8割減はできていない
どこに一番問題意識を持っているのか
読売新聞:先ほどの質問で、どこに一番、問題意識を持っていらっしゃるかという部分についてはいかがでしょうか。 西浦:接触の削減に関して申し上げますと、夜の接触というのが大変、効率的に減少しています。特に人流で見た場合でも、接触率の計算に関しても、今までの時点で分かっていることというのは、夜間の繁華街における人口というのが7割以上の削減が成功できている場所というのが東京都内でたくさん観察できています。一方で、どういうところでできていないかという話なんですけれども、先ほどGoogleの位置情報に基づいて出ているような公園のような、いわゆる落とし穴っていうのが典型例なんですけど、皆さんがあまり意識して思ってもないような場所での人流が増えているような場所っていうのには気を付けないといけません。 やっと皆さん、週末で外に人出が多くなったことに気付かれた方も多いと思うんですけども、外出先っていうのは屋内と比べるとリスクが必ずしも高い場所ではないんですけど、さっきの公園でいただいた質問と関連するんですけども、人口密度が高い空間というのは、仮に外気だとしてもリスクがゼロなわけではありませんので、なので、密になる環境というのはできるだけ避けていただきたいということが1つと、あとは日中の時間帯の削減というのがうまくいっていないというのが現状です。 オフィスの地域では8割の削減というのが人流ではなかなか達成できていないというのがもう1つ。さらにもう1つお話ししますと、こういった人流を見ることによって空間的に人口が減ったことが顕著に見て取れるのは首都圏なんです。だから東京都内で1つ1つのオフィスワーカーが多いところのメッシュっていうのを検討していってるんですけど、かなり劇的に人口が減少しています。 一方で、近畿圏でそれが同様に達成されているかということだったり、あるいは福岡県でどうなのかというのを見ていると、必ずしも十分でない場合が多いです。東京都と比べて緊急事態宣言下で同様に接触を削減しないといけない環境下で、そちらの制御はうまくいくのかどうかというのを大変心配しています。 読売新聞:ありがとうございました。 【書き起こし】緊急事態宣言から2週間、専門家会議が会見 全文5に続く