米軍に忖度?基地おひざ元の市役所が司令官との面談記録残さず 表敬時のやり取り不明「市民に疑念」
面談内容について京都新聞社が情報公開請求をしたのは、京都府と青森県三沢市、神奈川県横須賀市、山口県岩国市、長崎県佐世保市の5自治体。うち佐世保市のみが面談記録を残していた。 京丹後市と同様に経ケ岬通信所の司令官が表敬訪問する京都府は、報道機関に公開している部分は記録しているものの、非公開部分は発言予定のコメントを残すのみ。府総務調整課は「住民要望といった後々もやりとりが続くような事案の場合は記録を残す場合もある」という。 横須賀市は司令官に限らず、市長への表敬訪問が多く、記録を取ると膨大になり追いつかないという。三沢市や岩国市は表敬訪問はあいさつの機会であり市や住民の要望を伝える場とは捉えていないとする。 唯一、非公開部分の記録を残している佐世保市も、主な目的は職員異動の際の円滑な引き継ぎだ。市基地政策局は「当日に同席していなかった職員とも情報を共有するため、参考に残している」とする。だが、「非公開が前提のため米軍側との信頼関係が損なわれないように」(同局)として、面談の記録を開示する場合も内容に関する部分は黒塗りにされ、市民は内容を読めない状態だ。