都心の駅に「地下シェルター」整備へ……「なんで麻布?」「ついに日本にも」 海外の例や災害時は?【#みんなのギモン】
■備蓄倉庫が広く、地下深い麻布十番駅
小野解説委員 「では、なぜ麻布十番なのか。東京都の担当者に聞くと、麻布十番駅は地下鉄の施設の中で、一定程度の地下空間を確保できるからだといいます」 「シェルターにする備蓄倉庫の広さは1480平方メートルで、テニスコート6面分ほどに当たります。その深さは地上から40.1メートルで、これだけ深ければ地下シェルターとしても使えるのではないかと考えたそうです」 辻岡アナウンサー 「確かに、麻布十番駅は広いですよね」 小野解説委員 「そして地下鉄のトンネルもあるので、物資の輸送もしやすいという点もあるのではないでしょうか」 辻岡アナウンサー 「輸送拠点にもなるということですか…」
■小池知事「国際情勢が厳しい」
小野解説委員 「来年度はまず準備と調査が行われ、その予算は 2 億円。完成までにはもう少し費用がかかるそうです。なぜ地下シェルターなのか、小池都知事は 26 日に会見で背景を説明しました」 「小池都知事は『これまでも様々な避難所について準備も行ってきたわけですが、残念なことに国際情勢が厳しいということも踏まえ、重大かつ深刻な脅威である弾道ミサイルの飛来にも備えていく必要があるかと考えています』と話しました」
■ヘルシンキのシェルターの特徴は?
市來玲奈アナウンサー 「そうですよね。本当にいつ、どこに飛んでくるか分からないからこそ、意識は高く持たなければいけないなと改めて思います。海外の地下シェルターはどうなっているのでしょうか?」 小野解説委員 「はい、続いてのポイント『日本は遅れているのか』です。シェルターに詳しい専門家に聞くと、北欧などは昔から旧ソ連と接していたこともあり、脅威があるとして、地下シェルターがしっかり整備されているそうです」 「フィンランド・ヘルシンキにあるプールは、硬い岩盤をくり抜いて造られた地下シェルターになっています。有事の際には4000人近くを収容できます。この他、普段は体育館やカフェとして使われている地下シェルターもあります」 「小池都知事が去年8月にフィンランドを訪問した際に、こうした地下シェルターも視察しました。ヘルシンキの地下シェルターは人口を上回る人数の収容が可能だという説明を受けたそうです」