本物です!静岡・大井川鐵道「SLトーマス号」乗車レポ
静岡県を走る大井川鐵道。SL列車が走ることで知られる同鉄道が、昨年運行を開始したのが「SLトーマス号」です。あの「トーマス」に乗れるとあって、ちびっ子達に大人気、指定席は売り出し即完売という状態でした。そんな「SLトーマス号」が、今年はさらにパワーアップして、6月7日から運行を開始している。あのテレビの中のトーマスに実際会えるというチャンスは見逃せない。ということで実際にトーマス号に乗ってレポートしてみたいと思います。
トーマス号の登場とともに子供ら大歓声
試乗列車の始発駅である新金谷駅。SLトーマス号の出発を前に、すでに多くの人が集まっていました。大井川鐵道の広報担当・山本さんによると、この日の試乗会は千頭行きに地元である島田市の招待客など500人が、折り返しの新金谷行きには川根本町の幼稚園児など400人が乗車するとのこと。すでにホームには7両編成の客車が据え付けられ、多くの乗客がトーマス号の登場を待ちかまえます。 そして9時50分、その時がやってきました。機関庫から汽笛とともに青い車体のトーマス号が入線、客車に連結されると、一斉に記念撮影タイムが始まります。子供たちも、間近で見るトーマス号に大興奮。どの顔もみんな楽しそうです。 「きかんしゃトーマス」の絵本どおり、オレンジ色に塗られた客車(通常は茶色に塗られています)に早速乗り込むと、座席の枕カバーや天井など、あちこちにトーマスとその仲間たちが!外観だけでなく、乗っていてもトーマスが見られるのは嬉しいところです。
窓を開け風を感じられる貴重な列車
試乗列車は10時38分に出発。製造から50年以上経つ客車は冷房がありませんが、大きく開けた窓から涼しい風が入ってきます。沿線では、多くの人たちが出迎え手を振っていました。こちらも負けじと手を振り返します。 そういえば、列車の窓を開けて風を感じるなんて、今ではほとんど体験できません。ここは茶どころ、あちこちから緑茶のいい香りもしてきます。山本さんも「列車の窓を開けるという、今の子供にとって未知の体験を、ぜひ味わってほしい」と話していました。 やがて列車は、有名撮影地である大井川第一橋梁へ。大勢の鉄道ファンがカメラを構えていました。ふだん真っ黒なSLの中で、鮮やかな水色のSLは撮影にコツがいるそう。今日は快晴、良い写真が撮れたのか、撮影後に大きく手を振ってくれました。 途中で、車掌さんが「今日の記念に」と、トーマスや仲間たちのイラストが入ったマグネットをくれました。車内では、様々なトーマスのオリジナルグッズが販売されていて、人気を博しています。 車掌さんは車内放送で沿線の見所を教えてくれたりと大忙しです。「それでも、みんなに喜んでもらえるから、やめられんよねえ」と、こちらも嬉しそう。