「高くても売れる」焼魚定食2万円超!物価高&治安悪化でも人気『ニューヨーク』と円安バブル『日本』
何でも「安い」日本、かたやニューヨークは「高くとも」旅行需要旺盛
日本を訪れるインバウンド(訪日外国人客)の勢いが凄まじい。’24年10月、過去最速で年間3000万人(※)を突破。コロナ前の’19年と比べて3割増となっている。(※日本政府観光局発表、速報値) 【全7枚】すごい! N.Y.の新名所を一挙公開! その理由は、日本が国際的に魅力的な観光地であること以上に、歴史的な「円安」も大きい。特に、欧米諸国など先進国から日本を訪れると「なにもかも安い」状況だ。その影響で、日本国内のホテルの相場も高騰している。 一方、世界的に人気の高い観光都市、アメリカ・ニューヨーク。コロナ禍に落ち込んだ旅行者数が昨年6220万人で、過去最高を記録したコロナ前(’19年)に近づき、’24年は6480万人とさらに増える見込みだ。その中で、海外からの旅行者は2割弱。ニューヨークのホテルは平均「1泊6万円超」ともいわれ、現地の物価も上昇著しい。 いずれも、旅行者が増えていることでは同じだが、円安で旅行客を呼び込む日本と、ホテルも外食もすべて高くとも旅行者が絶えないニューヨークでは、何がどう違うのか。’24年12月、ニューヨークを約10年ぶりに訪れた筆者が、話題の新スポット、現地での実体験などからその違いを考察してみた。 ◆話題の展望スポットは数週間前にチケットが完売 今回、ニューヨークを訪れてまず感じたのは「活気」。いつの時代も最先端を行くニューヨークは、今も新たなスポットが次々登場し、そのたびに話題となる。特に夜のロックフェラーセンターや5番街などは、身動きが取りづらいほどの人であふれ、大通りは車などでずっと渋滞していた。 グランドセントラル駅そばにある超高層ビル「ワン・ヴァンダービルト」の展望台サミット(高さ335m)は、’21年10月オープン。ガラスと鏡に囲まれた空間で、まるで空中に浮かんでいるかのような体験ができるのが斬新で、写真映えスポットとしても人気が高い。 このサミットを訪れるのに、チケットを公式サイトで数週間前に購入した。その時点で日没時間帯はすでに完売。チケット代金は入場料に加えて夕方の割増料、決済手数料など合計で67.51ドル(約1万500円)だった。予約購入済みなのに入場は長い列で、空港並みの保安検査を受け、展望台へたどり着くまで30分ほどかかった。確かに、眺望を楽しむだけでない、まるでテーマパークのような場所だと感じた。 ◆開業ラッシュの傍ら、日本で人気のNYブランドは次々閉店 廃線の高架鉄道跡を公園化した「ハイライン」が、’19年3月に「ハドソン・ヤード」まで延伸。ハドソン・ヤードはマンハッタンで今、最後の大規模開発とも呼ばれる再開発事業で三井不動産グループが手掛け、モニュメント「ベッセル」やオフィスビル、ショッピングモール、高級ホテルなどが順次開業している。今後さらに魅力的な場所となる予感もした。