観客も気が抜けない!落語、講談、浪曲、漫才のごった煮公演『しのばず寄席』
映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。 【水先案内人 長井好弘のおススメ】 「しのばず寄席」シリーズは、油断のならない公演だ。いつもこちらの予想を覆すような番組なのである。 まず、出演者のセレクトが面白い。東京で活躍する芸人が協会の垣根を越えて登場するのだ。「三派競演」とか「四派合同」の演芸会もあるが、「しのばず寄席」はさらにすごい。 落語芸術協会(芸協)を中心に、落語、講談、浪曲、漫才、バラエティなど多彩な芸人がごった煮の番組を作っている。9月公演で目を引いたのが30日の昼の部だ。トリに芸協の瀧川鯉昇、仲入前に立川流の立川談四楼という腕利きのベテランを配し、合間に講談の宝井琴鶴、浪曲の玉川奈々福という充実の中堅が入る。そして持ち時間は皆、トリと同じ30分である。これでは観客だって気が抜けないだろう。ああ気になって気になって……。 <公演情報> 『しのばず寄席』 9月30日(月) 東京・お江戸上野広小路亭 開場 11:30 / 開演 12:00