ホンダのミル、MotoGPオフテストに持ち込まれた新パーツの少なさに苛立ち見せる「これで怒らずにいろと?」
MotoGPは2024年シーズンの最終戦が行なわれたスペインのバルセロナ-カタルニア・サーキットで居残りテストを実施している。各々が来シーズンに向けた準備を進める中、ホンダのジョアン・ミルは憤りを見せていた。 【ギャラリー】新たなチーム、新たなバイク! MotoGPポストシーズン公式テスト ホンダは先日閉幕したシーズンでマニュファクチャラーズ選手権最下位に終わるなど、歴史的な不振に陥った。そのため、オフのテストではHRC(ホンダ・レーシング)の改善に向けた取り組みに期待がかかっていた。 しかしホンダ同様に苦戦したヤマハが新シャシーと新エンジンをトライしたのに対し、ミルによるとホンダがテストしたパーツは新しいものではなく、既に以前のレースやプライベートテストで試していたものばかりだったという。 そのためミルは、ホンダがこのテストに参加することに疑問を呈するほど、憤りを感じているようだ。彼は次のように語る。 「現実としては、テストすることがあまりなかった。今日やったのは、既にテストしたものばかりだった」 「シーズン終了後に行なわれるこのテストは非常に重要だから、もっと多くを期待するものだ。でもそれ以上のものはなかった」 「どうやって怒らずにいろと言うんだ? 色々なものが届くべき時なのに、ここにはアレもコレも届いていない」 「来週もテストがあると言うのはありがたいけど、僕がハッピーじゃないのは明らかだ。満足できるようなものじゃない」 「僕たちはみんな同じ船に乗っていて、みんなこの状況から脱したいと思っている。それは明らかだけど、このテストで何も得られないとしたら、来週のテストで何を期待すればいいか分からない。僕たちは以前と状況が変わっていないし、(ライバルとは)程遠い。来週どこまで近付けるかだね」 ミルは7時間のテストセッションを終えて15番手。トップのアレックス・マルケス(グレシーニ)からは1.2秒落ちだった。なおホンダ陣営の最上位はLCRのヨハン・ザルコで、トップと0.8秒差の10番手だった。 今季は悪夢のようなシーズンを送りながらも、夏休み明けには進歩の兆しを見せ始め、コンスタントに入賞圏内に食い込めるようになったホンダ陣営。2026年までチームと契約しているミルは、ホンダを信頼し続けることが重要だと語った。 「僕はここで、このプロジェクトを改善するための何かを期待していた。僕は少なくとも何回かはテストしたもので70周走ったけど、今はそれらの振り返りをする時じゃない」 「チームのみんなも、もっと多くのことを期待していたと思う。新しいマシンをここに持ち込んで、光が見え始めることがとても必要だった」 「この1年間作業を続けてきたのでシーズン中には小さな改善もあったけど、その影響で色々なタイミングが遅れているのかもしれない。でも僕たちはもっと期待していたんだ。物事が進展していないけど、あと2年はここにいるのだから、信じるしかないよ」
Rachit Thukral