全日本大学駅伝で青学大が複数のルーキー起用へ 「黄金世代」デビューで6年ぶり優勝狙う
今季の学生3大駅伝第2戦、全日本大学駅伝(11月3日、名古屋市熱田神宮~三重・伊勢市伊勢神宮内宮=8区間106・8キロ)で、6年ぶり3度目の優勝を狙う青学大の原晋監督(57)は29日、複数のルーキーを起用する考えを明かした。 【一覧】主な大学4年生ランナーの志望進路 9日に締め切られた登録選手16人のうち4人の1年生が名を連ねた。5000メートルで日本高校歴代2位(13分28秒78)の折田壮太、勢いのある走りが持ち味の安島莉玖、名門の長野・佐久長聖高出身で昨年の全国高校駅伝優勝メンバーとなった遠藤大成、エース黒田朝日(3年)の弟・然(ぜん)がメンバー入り。原監督は「ルーキーたちは元気いっぱいです。複数の新人に出番があるでしょう。1年生らしい思い切りのいい走りをしてほしい」と期待を込めて話した。 今季、青学大には、折田、安島、遠藤、黒田然のほかに、日本高校歴代4位(13分34秒20)の飯田翔大(かいと)、全日本実業団駅伝で大会史上最多の10回の区間賞を獲得した佐藤市雄さんの孫の佐藤愛斗、法大時代に箱根路を沸かせた駿河台大・徳本一善監督を父に持つ徳本陽ら多士済々の1年生が入学。原監督は「黄金世代です」と胸を張る。今季の学生3大駅伝開幕戦の出雲駅伝(10月9日、島根・出雲市=6区間45・1キロ)では青学大の1年生はいずれも出番なし。「黄金世代」の中でも調子を上げてきたルーキーが伊勢路で大学駅伝デビューを果たすことになる。 青学大は今年1月の第100回箱根駅伝では総合新記録で2年ぶり7度目の優勝を飾った。年度またぎの大学3大駅伝連勝を狙った出雲駅伝では5区まで国学院大、駒大と激しい優勝争いを演じたが、アンカー平林清澄(4年)の力走で5年ぶり2度目の優勝を飾った国学院大とは1分差、2位の駒大とは20秒差の3位に終わった。出雲駅伝で「かっとばせ!大作戦」を発令した原監督は「大ホームランを打ちたかったけど、ポテンヒットだった。辛うじて次にはつながった。全日本大学駅伝、箱根駅伝では巻き返したい」と話した。 第2戦の全日本大学駅伝では、指揮官が「駅伝男」と呼んで信頼する太田蒼生(4年)と黒田朝日(3年)のダブルエース、今季絶好調の鶴川正也(4年)ら主力に加えて、待望の新戦力が台頭した。さらに主将の田中悠登(4年)、2年前の全日本大学駅伝2区で11人抜かれの雪辱を期す白石光星(4年)が最上級生の万全の準備で戦いに備えている。 「出雲駅伝と同じく全日本大学駅伝でも、国学院大、駒大とアンカーまで勝負がもつれるような展開になるでしょう。全員で勝ちに行きます」と原監督は表情を引き締めて話した。伊勢路でも、出雲路に続く熱戦が期待される。 全日本大学駅伝は出場各校が10月9日に選手16人を登録。その中から10月31日正午までに1~8区の選手と補欠5人を登録。レース当日の午前6時30分まで区間登録選手と補欠登録選手を3人以内、交代できる。 青学大の全日本大学駅伝登録メンバーは以下の通り。 田中 悠登(4年) 太田 蒼生(4年) 鶴川 正也(4年) 野村 昭夢(4年) 若林 宏樹(4年) 白石 光星(4年) 黒田 朝日(3年) 塩出 翔太(3年) 宇田川瞬矢(3年) 皆渡 星七(3年) 平松 享祐(2年) 熊井 渓人(2年) 折田 壮太(1年) 黒田 然 (1年) 安島 莉玖(1年) 遠藤 大成(1年)
報知新聞社