ザルファ 世代らが支持。ノスタルジックな90年代路線に傾注するファッション&ビューティーブランド
ミレニアル世代やザルファ世代をひきつけるノスタルジー
美容品もノスタルジックな路線を歩んでいる。創設から28年の「クリーンな」スキンケアブランドであるオセア(OSEA)は、うるう年にしか割引を行わず、その稀なブランド特売をプロモーションするため、90年代に触発されたキャンペーンを開始し、これまででもっとも成功したキャンペーンになったと、共同創設者のメリッサ・パーマー氏は述べている。 オセアは商品の価格をブランドが創始された1996年当時の価格に戻すとともに、イベントをプロモーションするため400人のインフルエンサーとコンタクトを取った。さらにウェブサイトのホームページを90年代をテーマとしたものにデザインしなおし、ステッカー集、90年代のBGM、そして新しいカラーパレットを使用した。また、はじめてのアパレル商品として、90年代に触発されたスウェットシャツをリリースした。 90年代風デザインを採用した「オセア」のウェブサイト 結果は創設者の期待を上回るものだった。「わが社の1日の売上として、これまでで最高と2番目を記録した」とパーマー氏は述べ、インフルエンサーからのオーガニックおよびソーシャルの投稿により、270万人にリーチし、ソーシャルでは25万インプレッションを獲得したと付け加えた。「今後も、自社の歴史に焦点を当てるためにノスタルジーを使用していく。当社の顧客とインフルエンサーは、たいてい当社が創設以来28年であるということを知って驚く」と、同氏は述べている。 ノスタルジーのマーケティングの力は証明され続けている。ミレニアル世代やザルファ(Z+アルファ)世代は過去のアイテムを欲しがっており、それによって多くの歴史あるブランドはノスタルジーのイメージによって商品の発売や再発売、キャンペーン、マーケティングのアクティベーションを結びつける新しい機会を得ている。 「今日のカルチャーでは、誰もがでたらめにすぐ気づく。ブランドが本当に90年代とノスタルジーに触れるには、それを自社の、極めて信憑性のある中核のストーリーと結びつける必要があるだろう」とパーマー氏は話した。 [原文:Throwback pricing and low-res imagery: Established brands look to the past for marketing success] TATIANA PILE(翻訳:ジェスコーポレーション、編集:戸田美子)
編集部