「同期の選手たちには負けたくない。新人王を取りたい」――ドラフト1位・麦谷祐介が背番号8を背に意気込みを語る【オリ熱コラム2024】
2024年のドラフト会議で、オリックスは支配下6名、育成6名の計12選手を指名し、全員と選手契約を締結した。1位では青山学院大の西川史礁をロッテとの抽選で外してしまったものの、富士大から同じ外野手の麦谷祐介を指名し、獲得に成功した。 麦谷の背番号は「8」。「走・攻・守3拍子揃った即戦力外野手。脚力と守備範囲の広さはアマチュアトップクラス。将来的にはチームの主力選手として盗塁王も狙える逸材」と岡崎大輔スカウトが高評価する逸材で、「反対方向に長打が打てるのが魅力」(同スカウト)と特に長打力に太鼓判を押されている。 プロのユニフォームに袖を通した麦谷は「小さい頃からの夢が叶いました。今この場にいるのも本当に光栄に思っています。ここからがスタートです。スーパースターになれるように頑張りたいと思います。(オリックスは)リーグ3連覇も見ていましたし、ベテランの方も若手の選手もファンも皆一丸となって戦っているイメージがあります。足を使った守備、走塁だったり、広角に長打を打てる打撃です。ただ、それよりも一番見ていただきたいのは全力プレーです」と意気込みを発表。後藤駿太(現中日)→マーウィン・ゴンザレス(引退)が着けてきた8番については「一桁の番号ですし、高校時代に『8』を着けさせてもらったことがあるのでその思いもあります。本当に光栄な背番号なので、恥じないように頑張りたいと思います。このような光栄な背番号をいただきましたし、1年目からレギュラーを狙うつもりで頑張ります。ファンの皆さんと一緒に日本一になりたいと思います」とルーキーイヤーからレギュラーを狙っていくと宣言。外野手には高卒で同い年の来田涼斗、元謙太がいるだけに、同世代による激しい競争にも注目だ。 「スーパースターになりたい」という言葉も聞かれたが、麦谷にとってのスター像は「僕の中ではイチロー選手」。「天才的なバッティングであったり、守備もそうですけど、それも全部が揃ってる。僕が言うのもおこがましいですけど、やっぱりバットコントロールだったり、ストイックな野球に対する取り組みっていうのはほんと尊敬するなっていうのがありますね」とイチローへの想いを口にしている。この先、2人のご対面が叶うかどうかも注目したい。 麦谷は「新人王」受賞も視野に入れているようで、「まず新人王を取るためには開幕スタメンっていうのが絶対にマストになってくると思うので。 本当にいろんな同期がいるので、競争に負けたくないと思う気持ちが強いので、そういう面でも取りたいなと思ってます」と同期の選手たちをライバル視。今ドラフトでは富士大から6人もプロに入っただけに、「やっぱほんとに4年間切磋琢磨して支え合いながらやってきたので、そのメンバーとやっぱ同じこういうプロのユニフォームを着てできるっていう喜びもありますし、それプラスにやっぱり負けたくないって気持ちも多分全員持ってると思うので、そういういいものをやっぱ活かして、プロでも6人でやっていきたいなと思います」と、彼らはなおさら意識する存在と明かす。 ニックネームは「麦」(むぎ)で、ファンにもそう呼んでもらいたいという。岸田護監督は「とてもイケメンでいい匂いがした」のが第一印象だったそうだ。指揮官に対しては「岸田監督もドラフト1位指名なので、そこのご縁も感じますし、1年目ということでほんとに今後より一層本当に期待される点もあるあると思いますし、『岸田監督の最初のドラフト1位は誰だったっけ?』と言われないように、それは『麦谷』だって言ってもらえるような選手になりたいなと思ってます」とチームが新政権に生まれ変わるタイミングで入団したことを肝に銘じながら、岸田監督を胴上げに導く選手になることを誓っていた。改めて麦谷の実戦を楽しみに待ちたい。 取材・文⚫︎どら増田 写真⚫︎野口航志