東北学院大学自動車部の強さの秘密とは?「東北660耐久レース」に参戦し続ける秘訣は先輩・仲間に恵まれているからでした
シリーズで速さを見せるドライバーも輩出
スポーツランドSUGO(宮城県)、エビスサーキットやリンクサーキット(福島県)にて開催されている、軽自動車だけで争われる人気レースが「東北660」シリーズです。幅広い年齢層に親しまれ、その中には、大学の自動車部として参戦するチームも多いのが特徴です。今回は、長年東北660シリーズに参戦する東北学院大学・体育会自動車部に注目。実力派ドライバー輩出する、名門チームの強さの秘密とは? 【画像】エンジン換装で快調を取り戻す! 東北学院大学・体育会自動車部のレース仕様軽自動車を見る(15枚)
酷使したマシンをリフレッシュし速さを取り戻す
合計5つある「東北660」シリーズのなかで唯一、学生クラスを設けている「東北660耐久レース」。エントリーできるのは大学の自動車部に限らず、サークルや同好会(学校の公認や非公認を問わず)、専門学校や異なる学校同士のチームでもOKだ。 東北660耐久レースがスタートした2017年(プレ開催としては2015年に1回)から、フル参戦とはいかずとも毎シーズン欠かさずにエントリーしている学生チームがある。スポーツランドSUGOやかつての舞台だった仙台ハイランドのお膝元、宮城県仙台市を拠点に活動を続ける東北学院大学・体育会自動車部だ。 以前は文系と理系でふたつの自動車部が存在したが、2023年のキャンパス統合によって自動車部もひとつに。学校が仙台市の中心部なので部車は郊外のサザンサーキットに置き、整備や練習をはじめとする日常の活動はそこで行っているという。 東北660耐久レースに参戦する部車はL700型ダイハツ「ミラ」とHA24型スズキ「アルト」だ。L700はとあるプロショップが製作した車両だったが、入手した当初からエンジンの調子があまり思わしくなく、なかなか結果を残せない我慢のレースが続いていた。 そんなとき協力してくれたのが部員が通うショップ「Sリミテッド」で、ピットを借りて試行錯誤しながらエンジンを載せ替えたところ、今までとは別物といっていいパワーとトルクを発揮するマシンに生まれ変わった。換装以降はドライバー陣の成長もあり、好成績を残す。 東北660耐久レースの学生クラスは車両規則が同一の3クラスにも自動的にエントリーされるが、2022年の最終戦では学生クラスで優勝したうえベテランが集う3クラスでも2位をゲットした。 もう1台のHA24はギヤ比や車重からお世辞にも戦闘力が高いとはいえないが、車両がリーズナブルなので新入部員や下級生らの練習用として使っている。好成績は前述した車両のコンディションが改善されただけではなく、スキルのあるドライバーが部を牽引していることも大きな理由だろう。