那須川天心の弟・龍心 兄・天心は「常に変化していると思うし、そこに追い付かないといけない」
「キックボクシング・RISE」(8日、横浜BUNTAI) ボクシングのWBA・WBC世界バンタム級3位・那須川天心(帝拳)の弟で、ビッグマッチ「RISE WORLD SERIES 2024 YOKOHAMA」で、スーパーフライ級3分3回延長1回でシン・ジョンミン(韓国)と対戦するフライ級1位の那須川龍心(チームテッペン)がこのほど、試合への意気込みを語った。 【写真】気合張りまくりのミット打ちを披露する 那須川天心の弟・龍心 シンは昨年末のRIZINで、MMAルールで戦い2回TKO勝ちした相手とあって、取りこぼしは許されない。 龍心は「フック系には気をつけたい。3ラウンドを通して倒しに行きます。1ラウンド目に倒そうと思って倒れなかった時とか、あと一歩の時だった時の切り替えが難しいと思うので、3ラウンドを通して倒しにいく過程で、1ラウンドで倒れたとしたらラッキーだよねっていうイメージを持つようにしています」とKO宣言した。 先日まで、淡路島と那須湯本で行われた合宿に参加。「めちゃくちゃきつかった。会長がずっと見ていたので手を抜けなかった」と振り返り、「足がパンパンで肉離れしそうで危ない。ギリギリ一歩手前って状態」と明かした。 そこまで追い込んだのは「今回の試合に勝つためということもありますし、今後を見据えてということもあります。タイトルマッチですね。そこは大一番なので、勝たないと意味がないので」という理由から。龍心は6月に事実上のRISEフライ級王座次期挑戦者決定戦を制しており、シン戦は前哨戦となる。 龍心は「気を抜いてしまうと何があるか分からないのが格闘技なので、そこは気を抜かずしっかり対策もしています。次を見ていないかと言われたらウソになるけど、相手のこともしっかり見ているので気は抜いていない」と油断はない。 10月14日には兄・天心がボクシングでは初のタイトルマッチとなるWBOアジアパシフィックバンタム級王座決定戦に臨む。龍心は「天心がボクシングに転向したことでスタートラインが一緒になったと思っていたので、先にベルトを取りたいなって考えがあったんですけど、今回天心が先にタイトルマッチを行うので、これでベルトを取られたら先に越されちゃうなって感じ」と複雑な心境を吐露した。 龍心は3月の松本天志戦の直前ごろから「天心が教えてもらっている人のところに行って練習しています。格闘技ではなくて体の使い方を教えてくれる武術的なところです。武術と言うのか心構えと言うのか、間合いとかの見えないものを教えてもらっています。間合いとか隙とか呼吸とかいろいろある中で、すぐにできるものではないので全然まだまだできない。今回初めてマンツーマンで教えてもらいました」と、新たな取り組みも行っている。 龍心によれば、天心は「それをやることによって、相手の動きが読める。相手が抜いている時や気を張っている時などが読めてくる」と言っているといい、龍心も「試合を見ていて分かる部分もありますし、実際にマスをした時に本当に嫌なところを突いてくるので、見るよりやってみた方が分かりやすい」と、効果を感じている。 先行する天心には「常に変化していると思いますし、そこに追い付かないといけない。僕も変化していかないと、格闘技の技術は変化していくものなので、その最先端に行っておかないとなと思っています」と、今も学ぶところが多いようだ。 現在の自身の殺傷力については「力の伝え方とかが分かってきたので、ミットでやっている感じのパワーの伝え方を相手にもできたら倒れると思うので、そこが今の課題。まだパンチを効かせて倒したことがないので自信はないですけど、それを今回で試せればなと思います。試合と練習では全然違うので、練習だったら最近いい感じに当てられるようになってきているので、それを試合で出したい」と説明。 「倒せる選手ってかっこいいじゃないですか。周りから見ていても分かりやすいし、憧れる存在にもなると思うので、そういうところを目指していきたい」と、理想像を語っていた。