マニアが教える! あの「八雲」のワンタン麺をカスタムする裏技とは?
毎日手包みするプリップリの海老ワンタンと肉ワンタン
ラーメンにトッピングされるワンタンももちろん、素材にこだわり毎日手包みしている。海老ワンタンには、インドネシア産の保水剤不使用のバナメイと、刺身でも食べられるほど新鮮なアルゼンチン産の赤海老を使用。フードプロセッサーで細かくした海老にクリスマス島海の塩をメインに味付けしてよく練り、余分な水分を抜くことでプリプリな食感に仕上がる。
肉ワンタンは、1度挽きと2度挽きした豚挽き肉を使うことで食感の違いを生む。この豚挽き肉に白醤油のラーメンダレ、ブラックペッパー、圧搾法で搾った九鬼純正胡麻油などで味付けを施す。みじん切りのタマネギをアクセントに加え、三河屋製麺から仕入れるワンタンでタネを包み熱湯で4~5分茹で上げたらワンタンの完成だ。
秋山さん「海老ワンタンも肉ワンタンもトュルントュルンでのどごしが最高。」
裏メニューの「平打ちちぢれ麺」、自家製チャーシューの切り落としも見逃せない
通常のオーダーでは、三河屋製麺特注の切り刃20番の中細ストレート麺が使われている。しかしこの麺は、1年ほど前から同じく三河屋製麺の平打ちちぢれ麺に変更が可能となった。平打ちちぢれ麺は、ちぢれを残すために茹でている間は動かさず、茹で時間も中細ストレート麺が1分に対し1分15秒ほどと少し長い。
秋山さん「最近は、食券を渡す時にお店の方に「平打ちちぢれ麺にしてください」と言うと、通常の麺から無料で変更できるので、もっぱらそれを食べています。ソバージュのようなきれいなウェーブがかかっている麺で、箸あげすると、麺がスープを持ち上げてくれます。小麦の味を感じる、満足感が高いおいしい麺です。」
ラーメン丼に「ミックス」のタレを入れ、特製スープと魚の風味をつけた豚油と鶏油を合わせた特製油を加え、茹でた「平打ちちぢれ麺」150グラムを入れる。最後に自家製チャーシュー、ワンタン2種を2個ずつ、福岡にあるタケマンのメンマ、九条ネギ、海苔をトッピングしたら具義さんカスタムの完成だ。
「八雲」のワンタン麺は、王道の支那そばらしいどこか懐かしい味わいのスープでありながら、細部まで洗練されている。舌の感覚を研ぎ澄ませていくと、豚や鶏、魚介節の味がだんだんとキャッチできるようになっていき、その奥深い味わいに魅せられていく。この王道で滋味深いスープが、小麦の味わい豊かな平打ちちぢれ麺によく絡む。