【中学受験】第一志望を目指すも、不合格。「上位クラスに固執する必要はなかった」「助っ人がいれば結果は違ったかも」渦中では気づかなかった母の気づき
反省点はあるけれど、過去を変えたいとは思わない
おおた お母さん自身は、過去のいずれかの時点に戻って、そのときの自分に声をかけるとしたら、いつの時点でどんな言葉をかけますか? 西田 (十数秒間の黙考)ないですね。 おおた ない。なるほど! 西田 声をかけても聞かないだろうし、かけられたことで逆に反発するタイプだから。だからたぶん、第一志望の算数一科をなんで受けなかったんだろうというところが残っているだけですね……。そうですね! あえていえば、そこですね。 おおた 唯一そこだけは自分に向き合うんじゃなくて、ひとに丸投げしちゃったという。 西田 でも、私も塾の先生に信頼があったので。 おおた そうですよね。 西田 「先生が言うんなら」と自分で決めたので、そこも結果論ですね。 おおた 丸投げしたわけじゃなくて、先生への信頼があって、それを自分の根拠としたわけですからね。 西田 そうですね。だから私も、どこのタイミングに戻っても流れを変えたいとか塾を変えたいとかは、やっぱりないですね。
サポートしてくれる人がいれば、結果は違ったかも
西田 これから中学受験するひとたちへのアドバイスが唯一あるとしたら、「塾に入る時点で、思っている以上にお金かかるよ。時間かかるよ」って。「助っ人をなるべく用意しておいて」って言うかな。おじいちゃん、おばあちゃんでもいいから、子どもをサポートできる大人の手がどれだけ多いかが結構結果を左右すると思いました。 おおた 西田さんのご家庭では誰が助っ人だったんですか? 西田 私と夫だけです。 おおた そこに猫の手でも借りられればと。 西田 そうですね。それがあればもっと違ったと思います。 おおた 何が違ったと思います? 西田 受験に手を取られると下の子に寂しい思いをさせてしまうし、下の子に手を取られると受験のサポートが手薄になってそれがもろに精神面だったり成績に出るなっていう気がします。 おおた そのサポートってどんなことをされたんですか? 西田 送迎、食事、学校の課題を見るとか、すべてです。おじいちゃんおばあちゃんが近くにいて、朝ご飯つくるのを手伝ってもらえたり、寝かしつけを手伝ってもらえたりしたら、そのぶん成績を上げるための時間はとれただろうなとか。 おおた 送迎や食事や学校の課題って、直接的に塾での成績を上げるようなかかわりではないと思うのですが、もっと成績を上げられたんだろうなっていう、直接勉強にかかわるようなサポートもされていましたか? 西田 五年の後半くらいからは、自宅で多少主人が勉強を見ていたりしました。主人が働き方を少し変えて少し早く帰宅できるようにしてくれて、ちょっと勉強を見てくれたりとか。やっぱりいっしょにやると子どももモチベーションが上がるみたいで。 おおた そばにいてあげるだけでモチベーションが上がって、成績にも影響するなっていう実感がおありだということですね。 西田 それも私がいっしょに家にいて下の子の面倒を見ているから、主人と息子が二人の時間をもてるっていう面があるので、やっぱり大人が一人で子どもが二人いると、なかなかもどかしいんですよね。