米を震撼させたフリント水質汚染 「環境レイシズム」は格差社会の象徴か?
逆に、民主党サイドはスナイダー知事や、彼に任命されたシティーマネージャーを含む市・州当局者らを激しく非難。昨年11月にはフリントの水質汚染を引き起こし、さらにその事実を隠ぺいしたとして、シティーマネージャーら14名がフリント市民から集団訴訟を起こされていますが、バーニー・サンダース候補はスナイダー知事の任命責任について触れ、知事は早急に辞任すべきと訴えています。さらに、ヒラリー・クリントン候補は1月末に米メディアに「全米にはあまりにも多くのフリントが存在する」と題したオピニオン記事を寄稿。環境問題の改善を訴えながら、2月9日に行われたニューハンプシャー州予備選挙の2日前にフリントを訪問しています。 3月7日には民主党の候補者討論会がフリントで行われました(共和党は3日にデトロイトで)。大統領選でもフリントの水質汚染が、格差社会の象徴として再び注目を集めそうですが、民主・共和の大統領候補はそれぞれどのような対応を見せるのでしょうか? (ジャーナリスト・仲野博文)