通算3ポイント成功数でNBA歴代5位に立ったトンプソンが、先輩SGミラーに感謝「僕のゲームに多大な影響を与えてくれた」<DUNKSHOOT>
現地時間12月25日、ダラス・マーベリックスはミネソタ・ティンバーウルブズとのクリスマスゲームを99-105で落とした。 【動画】名手ミラーのキャリアハイライト&トンプソンの歴代5位浮上の瞬間 試合はエースのルカ・ドンチッチが左ふくらはぎ負傷で前半残り2分31秒に途中退場し、最大28点を追う苦しい展開のなか、カイリー・アービングが後半だけで26得点(計39得点)と大爆発。残り1分5秒で2点差に詰め寄る挽回を見せたものの、勝利にはあと一歩届かなかった。 それでも、今季からマブズに加入したクレイ・トンプソンはこの試合で4本の3ポイントを決めて12得点に4リバウンド、2スティール、2ブロックを記録。レギュラーシーズンの通算3ポイント成功数を2562本へ伸ばし、レジー・ミラー(元インディアナ・ペイサーズ/2560本)を抜いてNBA歴代5位に浮上した。 今回トンプソンが記録を超えたミラーは、ペイサーズ一筋18シーズンを貫いた名シューター。細身(201cm・88kg)のシューティングガード(SG)としてオフボールでコート上を走り回り、スクリーンをかいくぐっては3ポイントの雨を降らせた。 5度のオールスター、3度のオールNBAチーム入りに加えてNBA75周年記念チームにも名を連ね、2012年にはバスケットボール殿堂入りも果たしている。レギュラーシーズン通算1389試合の出場でキャリア平均18.2点、3.0リバウンド、3.0アシスト、3ポイント成功率39.5%(平均1.8本成功)の記録を残した。 とりわけプレーオフでは “ミラー・タイム”と呼ばれたクラッチプレーをいくつも披露。1998年のカンファレンス・ファイナルではマイケル・ジョーダン率いるシカゴ・ブルズ相手に3勝3敗へ持ち込む激闘を演じ、2000年にはチームを初のNBAファイナルへ導いた(結果はシャキール・オニールとコビー・ブライアント率いるロサンゼルス・レイカーズに敗退)。 トンプソンはウルブズ戦後の会見で、「夢が実現した」とミラー超えの喜びを語った。 「今夜は祝福するよ。人生を通じてショットを磨き上げて、シューティングに何時間も費やしてきたことを思えば当然さ。レジーのようなアイコンを超えたんだから、僕からすれば夢のようなものなんだ。特に1990年代、彼が多くのゲームウィナーを決めたシーンを見てきたからね」 近年はスモールフォワードでの起用が増えているトンプソンだが、本来のポジションはSGということもあり、同じポジションの先輩としてミラーを参考にしていたと明かした。 「彼が沈めてきたウィニングショットの数々、マイク(ジョーダン)やコビーとのバトル、ペイサーズのようなスモールマーケットのチームをNBAファイナルへ連れて行ったことを覚えているよ。イースタン・カンファレンス・ファイナルへ何度も勝ち進んだ。SGの選手がどうあるべきか、スタンダードを示してくれた。10代の頃から、僕は彼のオフボールの動きを学んできた。僕のゲームに多大な影響を与えてくれたんだ」 トンプソンが歴代5位に入ったことで、NBAの通算3ポイント成功数トップ5のうち、4人が現役選手となった。この順位が今後どのように変わっていくのかも注目していきたい。 ■NBA通算3ポイント成功数トップ10 ※現地12月25日時点。*付きは現役、カッコ内は通算試合数。記録はレギュラーシーズンのもの。 1位:ステフィン・カリー*/3849本(980試合) 2位:ジェームズ・ハーデン*/3022本(1101試合) 3位:レイ・アレン/2973本(1300試合) 4位:デイミアン・リラード*/2683本(864試合) 5位:クレイ・トンプソン*/2562本(819試合) 6位:レジー・ミラー/2560本(1389試合) 7位:レブロン・ジェームズ*/2466本(1520試合) 8位:カイル・コーバー/2450本(1232試合) 9位:ヴィンス・カーター/2290本(1541試合) 10位:ポール・ジョージ*/2289本(885試合) 文●秋山裕之(フリーライター)
【関連記事】
- 「あと700本決めて」通算3ポイント成功数2500本に到達したトンプソンに、キッドHCがさらなる要求<DUNKSHOOT>
- 【NBA】八村塁、自身2度目のクリスマスゲームで今季最多の3P5本含む18得点!レイカーズがウォリアーズとの激闘を制す<DUNKSHOOT>
- 目覚ましいスピードで進化を続けるウェンバンヤマ「このリーグでモチベーションを見つけるのは難しいことじゃない」<DUNKSHOOT>
- 「足を引きずってまでやりたくない」36歳カリーが語る“引退観”「でもそこに近づいているとは思ってない」<DUNKSHOOT>
- ジョーダン&ピッペンとシャック&コビー、“史上最強デュオ”はどっち?両者と対戦した名手ミラーが選んだのは……<DUNKSHOOT>