【プレビュー】清水のJ1昇格か、山形の6連勝か 。満員のアイスタ決戦は白熱必至| Jリーグ
【国内サッカー プレビュー】明治安田J2リーグは10月19日と20日に第35節を開催。IAIスタジアム日本平では、清水エスパルスとモンテディオ山形の試合が行われる。
今節の最注目カードである。勝てばその瞬間にJ1昇格が決定する清水エスパルスが、現在5連勝中でJ1昇格プレーオフ出場権獲得に迫るモンテディオ山形と、チケット完売のIAIスタジアム日本平で熱い火花を散らし合う。 2週間前の前節で、清水は一つの壁を乗り越えた。昨季の最終節でJ1昇格を逃した舞台であるケーズデンキスタジアムでの一戦は、またしても劣勢を強いられ前半の内に2点のビハインドを負うまさかの展開となったが、後半に2点を返しドローで決着。勝利とはならなかったが、因縁の地で最低限の勝点1を積み上げ、J1昇格にまた一歩近づくことに成功した。 もちろん課題はある。現在9試合負けなしながら、6試合連続失点中でその内の5試合で先制点を献上。ゲーム運びの面において改善は必須であり、自分たちからゲームを難しくしてしまっている面は否めない。ただ、それでも後半に交代策を交えながらひっくり返したゲームもあり、90分を通じて粘り強く戦えている点は評価していいだろう。 今節はお互いにJ1昇格に向けて負けられない一戦であり、堅い展開が予想される一方、攻撃陣にタレントをそろえている両者だけにいきなりの撃ち合いに発展する可能性も考えられる。キックオフの笛を聞き、スタジアムのテンション、ピッチ上の空気を感じ取り、チーム全体でベクトルをそろえて戦えるかがカギとなる。 勝てば2年越しの悲願達成となる今節の舞台は、約1か月ぶりとなるアイスタでのゲーム。オレンジに染まる完全なホームで決めずして、いつ決めるのか。秋葉エスパルスは、ここで歓喜を呼び込む。 怒涛の5連勝中の山形は、いま最も勢いのあるチームと言っていいだろう。現在、順位はPO圏外の7位ながら、4位・ジェフユナイテッド千葉、5位・ファジアーノ岡山、6位・ベガルタ仙台の3チームとの勝点差はたった『1』。十分にその争いに割って入れる位置におり、今節の結果次第では、いよいよPO圏内に浮上するチャンスである。 その躍進をもたらしているのは、夏の新戦力の二人と言って過言ではない。ディサロ 燦シルヴァーノと土居聖真は、加入直後からチームにフィット。どちらも10試合に先発し、ディサロは6ゴール、土居は4ゴールとそれぞれ結果を残している。 そんな彼らに導かれるように7月以降の12試合は9勝1分け2敗と好成績をマーク。二ケタ順位に沈んでいたシーズン序盤の不振がウソかのように、ここまで一気に浮上してきた。 2位を叩き、連勝を6に伸ばされれば、さらに勢いが加速することは間違いなく、チームとしての自信も深まるはず。目の前でJ1昇格をお膳立てするのではなく、山形は空気を読まずに全力で勝ちにいく。