コーヒー豆の価格が史上最高水準に 原因は天候不良に円安 中国でも需要上昇
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コーヒー豆が歴史的な高値となり、チェーン店のコーヒーやインスタントコーヒーなどの値上げが相次いでいます。背景のひとつが、中国での急激な需要の高まりです。 【写真で解説】中国最大手のコーヒーチェーン店で発売の“カフェラテ” 初日に20億円を売り上げる大ヒット ケチャップで味付けした昔ながらのナポリタンが人気のこちらは、東京・蒲田にお店を構えて65年になる「カフェ チェリー」。店内に漂うコーヒーの香りもお店の名物のひとつ。しかし今、“ある問題”に頭を抱えているといいます。 カフェ チェリー 指田郁代さん 「豆の仕入れの値段が本当に上がりましたね。値上げはやむを得ないと思って、値上げをさせて頂きました」 4年前には400円だったホットコーヒーを今年9月、500円に値上げしました。というのも、お店用に特別にブレンドされた豆の仕入れ値が高騰。この4年で、1キロ2100円台から3000円にまで上がったのです。 カフェ チェリー 指田郁代さん 「味を変えるということは絶対にできないです。味を変えたらコーヒーの値打ちが下がってしまいますよね」 70代 「致し方なしでしょ」 20代 「(コーヒーは)ご褒美くらいの感覚になっているかもしれない」 現在、アメリカのコーヒー先物市場では、アラビカ種のコーヒー豆が史上最高値の水準で推移。ほかの種類も含め、コーヒー豆が歴史的高値となっているんです。 こうしたことから、ネスレ日本は来年2月から順次、コーヒーなどを値上げすると発表。「ネスカフェ エクセラ」は内容量を減らしたうえで68円値上げ。ドトールコーヒーはあすからブレンドコーヒーを30円値上げします。 背景にあるのは、原産国であるブラジルの天候不良や歴史的な円安。さらに… 記者 「北京の中心部です。街角には至る所でコーヒーショップが営業しています」 記者 「コーヒーを飲む習慣はありましたか?」 女性 「ここ1年くらいですね」 「以前は飲まなかったのですが、最近は会社に行くのに毎日コーヒーを飲んでいます。周りもみんな飲んでいます」 コーヒー関連商品の輸入額が去年、過去最高に達した中国。現在、国内にはおよそ5万店のコーヒーショップがあり、その数はアメリカを抜いて世界最多になったと言われています。 なかでも去年、中国最大手のコーヒーチェーン店「Luckin Coffee」で発売された、中国伝統の蒸留酒を使ったカフェラテは発売初日に20億円を売り上げる大ヒット商品に! 記者 「焼酎と甘いコーヒー牛乳を一緒に飲んだような味がします」 生活水準の向上やライフスタイルの欧米化に伴い、中国のコーヒー市場は来年には20兆円規模になるとも予測されています。 世界的に高まり続けるコーヒー需要。価格が落ち着く日はいつになるのでしょうか。
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