中国・深圳では深夜のショールーム訪問も-規制緩和で住宅市場に熱狂
フン氏は、中国の新築住宅販売の大部分を占める下位クラスの都市での低迷が続けば、より広範囲にわたる回復は妨げられるとの見通しを示した。その難しさを示すように、今週発表された中国房産信息集団(CRIC)の統計によれば、全国の不動産開発大手100社の9月の新築住宅販売額は前年同月比で37.7%減となり、8月の26.8%減からさらに悪化した。
当局は、中国が今年、5%前後の経済成長目標を達成できない恐れがあるという懸念に反応している。景気刺激策の集中投入により、目標は再び手が届く範囲になったと見込まれているが、長期的なデフレ圧力を打破するのに十分かどうかは疑問が残る。
アナリストらは、住宅在庫消化の規模やスピードによるものの、中国政府が不動産開発業者から売れ残り住宅を買い取り、手頃な物件に転換するには、1兆-5兆元(約20兆ー100兆円)かかると推計している。
資金繰りに苦しむ開発業者が物件の引き渡しをできないとの懸念も、依然として残っている。BIによると、中国では少なくとも4800万戸の成約済み住宅が未完工のまま残っている。人々は代わりに、完工住宅や中古住宅を購入するようになっているという。
スティーブン・チャン氏率いるモルガン・スタンレーのアナリストチームは調査リポートで、住宅市場への信頼回復には、政府は先行販売プロジェクトの完成を早め、その他のマクロ経済刺激策を通じて人々の収入を回復させる必要があると述べている。チャン氏は「現行の政策で住民の悲観的な見方を好転させるには時間がかかりそうで、困難も伴うのではないか」と述べた。
原題:Chinese Homebuyers Scout Showrooms at Midnight After Easing (1)(抜粋)
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