羽生竜王「対局で体感楽しみ」藤井四段「あこがれの存在」公式戦初対戦控え
「永世七冠」を達成した将棋の羽生善治竜王(47)が16日夕、都内で開かれた就位式に先立ち、藤井聡太四段(15)と会見した。二人は2月の朝日杯オープン戦で公式戦として初めて対局する。
昨年12月の竜王戦で2002年以来7度目の竜王位を奪取し、史上初の永世七冠となった羽生竜王は「直後は実感が湧かなかったが、就位式を迎えて本当に獲得できたんだな」と感想。王者として迎える次の第31期竜王戦には「将棋の対局は始まってしまえば防衛する側、挑戦する側というのはない。挑戦していく気持ちを失わず、開幕を迎えたい」と抱負を述べた。 竜王戦ランキング戦6組優勝者として出席した藤井四段は「デビュー戦で加藤一二三(ひふみ)九段に教えていただく機会を得たのはいい経験になった」と竜王戦を振り返った。 羽生竜王と藤井四段は、2月17日の朝日杯オープン戦準決勝で対戦する。公開対局となるこの対戦に向けて、「どこかで顔合わせるとは思っていたが、こんなに早く実現するとは。(14日の朝日杯で)少しずつリードを広げていく指し回しを見て非常に感心した。棋譜を見るだけでは分からない部分があるので、実際に対局して体感するのを楽しみにしている」(羽生竜王)、「(羽生竜王は)あこがれの存在であったので、公式戦で対局できるのはとても楽しみ。朝日杯では四間飛車(しけんびしゃ)を採用されていて、懐の深さを感じた。少しでも近づけるように頑張りたい」(藤井四段)と対局を待ち望んだ。