《懲役19年》「兵庫県知事選でSNSが遂に…」“妻殺害事件”元長野県議・丸山大輔被告が綴った記者への手紙「不倫相手の出廷については」
「部屋から出てきた2人」「後ろからどついたら…」
〈視察後に帰る予定が懇親会ができたから明日朝に帰ると言われてうそだとすぐに分かりました。電車で長野へ。(中略)部屋から出てきた2人。隠れたものの怒りは頂点に。後ろからどついたら今までに聞いたことのないような驚いた声を出しましたね。今まではなにを聞いても知らぬ存ぜぬ認めさえしなければなんとかなるという甘さがあったから現場を押さえるしかなかった。つらい現実をつきつけられた。そこから長い話し合い〉 検察側は公判で、こうした被告の女性トラブルと、希美さんの実家から受けている4000万円の借金が事件の動機となったと指摘した。 「被告の不倫相手は結婚を望んでいたが、希美さんとの関係が絶たれると妻の実家から借金の返済を迫られ、選挙活動への支援も得られなくなる。離婚せずに不倫相手との関係を続けるために、希美さんの殺害に至った――というのが検察の主張です。対して弁護側は、夫婦間にトラブルはなく、殺害する動機はないと真っ向から反論しました」(同前) 総勢21人の証人尋問を実施し、検察側は被告が犯行現場に行ったという状況証拠を積み上げたが、具体的な殺害方法は解明されず、決定的な証拠も不明のまま。判決を控えるのみとなった11月末、小誌記者が裁判後の被告に手紙を送ると、勾留されている長野刑務所から返信が届いた。 記者は前職の信濃毎日新聞時代から、逮捕前の被告に対し、亡くなった妻の遺族としてコメントをもらったり、県議として選挙への出馬意向を聞いたりして面識があった。逮捕後も勾留先に何通か手紙を送っていたが、返信が来たのは今回が初めてだ。 今回、手紙を通じて12個の質問を被告にぶつけた。審理が終わった今、被告は何を語るのか。下記が丸山被告から寄せられた手記の全文だ。(斜字は小誌からの質問内容、原文では記者の実名が書かれていたが、本記事ではMと改めた)
「週刊文春」記者に届いた手紙の全文
M様 ご無沙汰をしております。先日接見禁止が解除になり、何通かお手紙を頂きましたが、時期を逸したと思い、そのままにしてしまいましたが、改めてお手紙を頂いてどうしようか迷いました。不十分な遣り取りでは誤解を招きかねないこと、名高い御紙が私に好意的な内容になる筈が無いことからです。ですが今こうして手に筆をしているのは、私の返事が一体どう利用されるのかと、信毎から文春というMさんの生き様と、この2つの好奇心からです。 さて、質問にそれぞれお答えします。 ①(結審した率直な所感は。検察側の主張を耳にし、感じたことは)については、裁判の最後の私の発言が信毎デジタル?に載っているようなのでご参照下さい。書ききれません。 ②(逮捕・起訴後、自身の後援会や弁護士を通じ、無罪の主張などを発信しなかった理由は)外への発信が司法の手続や判断に影響すると思えなかったこと、私が何を言っても裁判で勝たなければ誰もまともに受けないだろうと思ったことなど。受手も情報が十分で無い筈なので判断に苦しむでしょう。 ③(留置場で読んでいる本、面白かった本について)今ちょうど「香君2」(上橋菜穂子、文藝春秋)を読んでいます。上橋作「守り人」シリーズ(御社ではないかも?)も全て読みました。一番読んだのはジェフリー・アーチャー次いでダン・ブラウン、湊かなえ、さくら剛。面白かったのは「火星の人」「百年の孤独」「テスカトリポカ」「ジェノサイド」など。「十二国記」(小野不由美)も良かった。 ④(どんなことを考えながら日々を過ごしているのか)裁判(結審)までは事件と証拠についてよく考えていました。今は特に何というものは無いです。 ⑤(公判で自身の不倫相手が出廷するなど、女性問題が詳らかになったことについて、どう感じているか)別段どうも考えていませんが、裁判で取り上げられたことについては疑問に思っています。 ⑥(子どもとはどのようにコミュニケーションをとっているか)誕生日にメッセージを送っています。 ⑦(亡くなった希美さんに伝えたいことは)日々対話をしているので特にありません。 ⑧(有罪判決が出た場合、控訴の意向は)迷っています。したくはありません。