隣家とのわずか45cmの隙間に見つかった「白骨遺体」に「NTTが青ざめた」…大手だろうが例外ではない、知られざる「地面師詐欺」の実態
Netflixドラマで話題に火が点き、「地面師」はもはや国民的関心事となっている。 【漫画】「しすぎたらバカになるぞ」…性的虐待を受けた女性の「すべてが壊れた日」 11月1日・8日の「金スマ(中居正広の金曜日のスマイルたちへ)」に続き、11月20日(水)の「アンビリ(奇跡体験!アンビリバボー)」でも地面師特集が放映されるほど。これらの番組では、ネトフリドラマの参考文献になったノンフィクション『地面師』の筆者・森功氏が出演して、地面師の手口を詳しく解説している。 不動産のプロですらコロッと騙されるのだから、私たち一般人が地面師に目をつけられたらひとたまりもない。そのリスクを回避するためには、フィクションのドラマを観るより、地面師の実際の手口が詳細に書かれた森氏のノンフィクションを読むのが良いだろう。 森功著『地面師』より、自己防衛の参考になる箇所を抜粋してお届けしよう。 『地面師』連載第2回 『念願の新築マイホームが借地に…「地面師」詐欺を取り巻く「混沌」と「闇」、警察が悔やんだ衝撃の展開とは』より続く
伝説的な詐欺集団の復活
伝説的な詐欺集団が、昨今、またもや東京の都心や大阪で蘇っている。この数年来、地面師による不動産のなりすまし詐欺が横行し、警視庁や大阪府警がその対応に追われてきた。わけても警視庁に届けられた地面師詐欺の被害件数は、50件を優に超え、100件を超えるとも伝え聞く。 そんな近頃の地面師詐欺のなかで、最初に注目された件が、新橋駅前で起きた「白骨死体事件」ではないだろうか。 2016年10月19日、警視庁愛宕署の捜査員が捜索願いの出ていたある資産家の自宅を探索した。そこで、捜査員の一人が隣の家とのあいだにあるわずか45センチほどの狭い隙間に目をとめた。日中でも日がささず、人ひとりが通るのが精いっぱいで、表通りからは見えない薄暗い場所だ。 その暗がりのなか、捜査員がこんもりと盛りあがった布きれの塊を懐中電灯で照らした。 「何だろうか」 そうひとりごちながら、ボロ布の塊に近づいたら、異臭がした。そして思わずぎょっとした。布きれの塊のように見えた物体は、うつぶせに倒れている人間だった。しかもすでに白骨化していたのである。
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