NYT「韓国がリーダーシップ危機、誰が政府・軍の責任を負うのか疑問」
野党主導の韓悳洙(ハン・ドクス)大統領権限代行弾劾訴追案が27日午後に可決された中、海外メディアがこれを一斉に伝えながら「韓国の政治的不安定性がさらに深まった」と懸念を表した。 ニューヨークタイムズ(NYT)はこの日、「韓国国会は大統領を弾劾してから2週間も経過していないが、権力序列2位の韓悳洙(ハン・ドクス)大統領権限代行を追放することにした」とし「韓国のリーダーシップ危機が深まった」と伝えた。続いて「(韓権限代行の弾劾は)韓国の政治的空白を長期化させた」とし「韓国が臨時指導者を弾劾した最初の事例であり、米国の最も重要な同盟の一つである韓国で誰が政府と軍の責任を負っているのか新たな疑問を提起している」とした。 BBCも韓権限代行に対する弾劾案の通過を速報で伝え、「政治的膠着状態と不確実性がさらに深刻になるだろう」という見方を示した。ウォールストリートジャーナル(WSJ)は「弾劾は韓国の政治的混乱を解決するための両党の協力の失敗を反映している」と指摘した。 日本経済新聞は「権限代行の首相までが弾劾されたのは今回が初めてであり行政当局は混乱している」とし、権限を継承すると予想される崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相兼企画財政部長官の声を伝えた。表決に先立ち崔副首相は韓代行弾劾案の再考を要請しながら「弾劾訴追案が議決されれば行政府の力量が萎縮し、結局、閣僚の存在の意味がなくなる」と訴えた。 韓国の外交・経済に対する衝撃が避けられないという指摘も相次いだ。ワシントンポスト(WP)は「韓権限代行の弾劾により高官の外交活動が中断し、金融市場を揺るがす政治的まひ状態が深まる可能性がある」と評価した。ガーディアンも「韓権限代行の弾劾は韓国の政治的危機をさらに深め、国際的イメージを損なわせた」と伝えた。 NYTは「韓国では北朝鮮の核脅威と国内の経済的問題に向き合っている時に政治的な不確実性が高まり、企業と消費者の信頼度が低下した」と報じた。続いて「政治的危機ですでに成長鈍化と輸出減少が懸念されていた韓国経済の心配がまた深まった」とし「韓国株式市場は今年約10%下落したが、これは2けた上昇となったアジア主要地域の株価指数とは対照的」と伝えた。 ブルームバーグ通信も「政治的混乱は来年の韓国経済が直面したリスクを悪化させる」とし「半導体の需要減少で輸出市場が鈍化していて、韓国企業はトランプ氏のホワイトハウス復帰と彼の保護主義政策に対応が求められる」と指摘した。続いて「韓国ウォンは弾劾案可決直後、対米ドルで追加で0.6%値下がりした」と市場の雰囲気を伝えた。 ドイツ時事週刊誌シュピーゲルも「企業環境と消費者心理が悪化し、2009年3月以来のウォン安ドル高になった」と報じた。 一部の海外メディアは、与党が「源泉無効」として反対したこの日の弾劾案表決基準(在籍議員の過半)に注目した。日本経済新聞は「大統領権限を代行する首相の弾劾訴追は前例がなく、明確な規定もない」とし「(表決前)野党は過半数、与党は3分の2以上を主張した」と伝えた。