【緑内障】なぜ“緑色”なのかご存知ですか? なりやすい人の特徴や原因・症状も医師が解説!
緑内障の治療法・予防法
編集部: 緑内障には、どのような治療法があるのですか? 森田先生: 大きく分けて「薬物治療」「レーザー治療」「手術治療」の3つがあります。緑内障にはいくつかのタイプがあり、そのタイプやそれぞれの重症度などに基づいて、治療法が選択されます。 編集部: せっかく緑内障を発見できても、治療しない人がいると聞いたことがあります。本当ですか? 森田先生: はい。現時点で緑内障そのものを治す方法はなく、あくまでも「進行を遅らせる」ことが治療の目的です。せっかく点眼治療などを開始しても、視力や視野が改善するわけではありません。効果が実感しにくいため、治療を中断してしまう人や、点眼を忘れたままになってしまう人も多いのです。 編集部: 点眼を忘れないコツはありますか? 森田先生: 誰にでも、毎日おこなう具体的な動作や生活習慣があるはずで、そうした行動と点眼のタイミングをセットにしてしまうのがおすすめです。例えば、「新聞を読む前に点眼」「歯磨きをしたら点眼」「ご飯を食べたら点眼」などと決めておけば、忘れにくくなると思います。 編集部: 緑内障の予防や早期発見のためにできることはありますか? 森田先生: 40歳を過ぎたら、定期的に眼科検診を受けましょう。特に、先述した緑内障になりやすい人の特徴に当てはまる場合は、早期発見・早期治療のためにもしっかりと検診を受けることが大事です。 編集部: 最後に、読者へのメッセージをお願いします。 森田先生: 緑内障は、日本において罹患率が高い病気です。緑内障が進行すると失明することもあるため、とにかく早めに治療を開始することが大事である一方で、自分ではなかなか気づけないことが多いのも事実です。早期に診断がつき、適切な対応をすれば失明は回避できるので、40歳を過ぎたら検診を受けていただきたいです。手術やレーザーも日々進歩しており、リスクを抑えた「低侵襲緑内障手術」や、白内障の手術時にオプションとしておこなうような手術もあります。多くの選択肢の中から状況に応じて適切な治療法を提案してくれる眼科に相談することをおすすめします。