バイデン氏、周辺海域での石油・天然ガスの新たな掘削禁止…トランプ政権前に環境規制強化
【ワシントン=田中宏幸】米国のバイデン大統領は6日、大西洋や太平洋、メキシコ湾などの海域で石油と天然ガスの新たな掘削を禁止すると発表した。化石燃料の増産方針を掲げるトランプ次期政権の発足前に環境規制の強化に踏み切った形だ。
米ホワイトハウスによると、対象海域は国土の3割弱にあたる約250万平方キロ・メートルで、措置の効力に期限はないとしている。バイデン氏は声明で「我々はクリーンエネルギー経済への移行を進めており、今こそ我々の子供や孫のためにこれらの海岸を守る時だ」と強調した。
トランプ氏は大統領選の期間中、石油・天然ガスを巡る環境規制を撤廃し、増産を優先する方針を示していた。今回の掘削禁止について、SNSに「恐れることはない。これらの命令はすぐに終了する」と投稿した。