頭痛が起きないようにする「予防薬」はご存じですか? ひどい人は軽く、軽い人はついに卒業!?
頭痛に関する研究は急速に進んでおり、近年では新しい治療薬も次々と登場しています。しかし、頭痛が起きてから治すのではなく、頭痛を起こさないようにすることはできるのでしょうか? 頭痛を起こさせないといわれる予防薬について、井土ヶ谷脳神経外科・内科 頭痛・めまい・しびれクリニックの宮崎先生に教えてもらいました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
頭痛は予防することができるのか?
編集部: 頭痛はどのようにして治療するのでしょうか? 宮崎先生: 頭痛には、頭痛自体が疾患である「一次性頭痛」(片頭痛や緊張頭痛、群発頭痛)と、ほかの病気の症状として生じている「二次性頭痛」(脳出血、脳梗塞、脳腫瘍などが原因のもの)の2種類があります。 それぞれによって治療法は異なり、二次性頭痛の場合には原因となっている疾患を治療することで、頭痛を改善することができます。 編集部: 一次性頭痛の場合には? 宮崎先生: 一次性頭痛の大半は緊張型頭痛や片頭痛です。最近の疫学調査によれば、日本における有病率は、片頭痛が人口の5~10%、緊張型頭痛が人口の約20%であると報告されています。つまり、日本人の4人に1人は何らかの頭痛に悩まされているという計算になります。 編集部: どのような頭痛は治療することができるのでしょうか? 宮崎先生: 特に、片頭痛や群発頭痛は治療薬を使用することで症状が明らかに改善したり、頭痛の頻度を減らしたりすることができます。近年では頭痛に関する研究が進み、新しい頭痛薬も次々登場しているので、それらを利用することで大幅な症状の改善が期待できます。 編集部: 頭痛を治すのではなく、頭痛を予防することもできるのですか? 宮崎先生: はい。特に片頭痛には予防薬が開発されており、それを用いることで症状を予防することができます。そもそも痛み止めなどによる治療は根本的な解決策ではなく、対症療法に過ぎません。そのため近年では、治療よりも予防の方が重視される傾向にあります。