大手の独壇場に風穴をあけたLCCジップエア、国際線利用で浮かび上がった「注意点」は? 成田―ホノルル線をANAと比較した 『鉄道なにコレ!?』【番外編】
▽優先チェックインも別売り ANAではオンラインチェックインの受け付けが出発24時間前に始まり、登録した電子メールアドレスに案内が届いた。ところが、ジップエアは出発24時間前になっても連絡が来なかった。 不思議に思って検索したところ、スマートフォンなどからのオンラインチェックインはソウル線やバンコク線など一部便しか対応していないことを知った。 そこで、成田空港で出発1~3時間前の間にカウンターでチェックインすることが必要になる。一部便は自動チェックイン機でも手続きが可能だが「利用可否はジップエアの地上係員に当日問い合わせてほしい」という。 カウンターでのチェックインは出発1時間前までに必要となり、ジップエアは「締め切り時刻を過ぎると搭乗してもらえなくなる」と警告している。チェックインに間に合うかどうかを心配する消費者心理を見越して、3千円の追加料金を支払えば優先してチェックインと目的地での預け入れ荷物の受け取りができるサービスを実施している。
必要とするサービスのためには有料のオプションを購入するのがLCCのビジネスモデルだとはいえ、充実ぶりには舌を巻くしかない。 ▽機内エンターテインメントでは大差 ジップエアの機内はエコノミーでも座席の前後間隔が約79センチあり、想定していたより広かった。ANAの約86センチには及ばなかったものの、LCCとしては足元がかなり広い。座席下には電源コンセントがあり、スマホなどを充電できるのも便利だ。 ただし、航空旅行で楽しみの一つであるエンターテインメントでは大差がある。ANAはエコノミーで世界最大の13・3インチのタッチパネル式液晶画面を備えており、鮮やかな画面で見たかった映画を存分に楽しむことができた。 だが、ジップエアの座席の背もたれには画面が付いておらず、自分のスマホかタブレットでダウンロードしたコンテンツを楽しんでもらう仕組みだ。Wi―Fiは無料で利用できるものの、運航中に接続しようとしてもうまくつながらなかった。他の利用者から「空港で出発前にダウンロードした方がいい」と聞いた。