美食家が厳選。2024年を代表する、本当においしい地方のベストレストラン10店
私房菜 きた川
住所: 三重県松阪市伊勢寺町1020 TEL: 0598-63-1888
「JIMGU (ENOWA YUFUIN)」(大分)
オーベルジュ「ENOWA YUFUIN」内のレストラン。NY「ブルーヒル・アット・ストーンバーンズ」で経験を積んだエグゼクティブシェフのタシ・ジャムツォ氏は、開業3年前から畑作りなどの準備のために大分・湯布院に移住。チベット出身の彼が当地で作る料理が注目される。現在レストランは、宿泊者のみディナー利用が可能となっている。
JIMGU
住所: 大分県由布市湯布院町川上丸尾544 ENOWA YUFUIN TEL: 0977-28-8310
「モヴェズ エルブ」(沖縄)
オーナーシェフの小島圭史氏は長年、出張料理でファンを得ていたが、2021年に沖縄本島にレストランをオープン。おまかせコースでは一部の調味料を除き、すべて沖縄県産食材を使用。生産者とコミュニケーションを取りながら、沖縄食材のポテンシャルを引き出している。
ストーリーを支えるだけの技術があるレストランが評価される時代へ
発表会では、受賞店が手掛けたこの日だけの特別メニューが来場者に振る舞われた。前菜には「カエンネ」の天龍鮎(稚鮎)を使ったクロスティーニ、「モヴェズエルヴ」の沖縄の野草、「割烹 新多久」のイノシシの五宝蒸し、「海老亭別館」の焼アスパラガス黄身酢がけ 黒部山羊チーズを添えてが登場。
メインには「松阪私房菜きた川」の松阪牛フィレ肉の四川山椒焼き 五年熟成底引き溜まり醤油のソース、デザートには「エレゾ エスプリ」のブーダン・エキゾチックが供され、来場者を魅了した。
そして今年も、3人の選考員によるトークセッションが行われた。 「地方のレストランで食事をすることで、その土地の文化を知ったり、体験したり、地域の人のライフスタイルを感じられるようになったのはすごいこと。これは東京ではできない体験で僕自身もすごく勉強になっているし、海外の人にとっても、日本の人にとっても意義のあることだと思っています」と本田氏は振り返る。
それに対し浜田氏は「地域のストーリーや食材を生かすことが、このリストを始めてからの4年で定着したと思いました。ストーリーを語るだけの時代は終わりつつあり、ストーリーを支えるだけの技術が評価される時代へ変わってきたと感じます」とレストランシーンの変化も感じたと話す。