「やりたいこと」を探すほど自信が奪われる理由 コストをかけなくてもやる気が出てくる習慣とは?
そんなときに「動くか・動かないか」が、自信にも大きな影響を及ぼすといえます。そもそも、どうして人は、だらだらして、やる気になれないのでしょう。 脳科学的な側面からいうと、「脳」という器官は、体重の2%程度の重さしかないのにもかかわらず、体全体で消費するエネルギーのうち約20%を使うといいます。ともかく脳は“大食漢”で、ものすごくエネルギーがいるのです。 もちろん、生きていれば、ほかの臓器もエネルギーを必要とするので、外からの刺激がないときは、脳は活動を抑制して、“省エネモード”でだらだらと働きます。
つまり、脳にはもともとできるだけさぼろうとする機能が備わっているのです。テレビやネットは主体的な行動ではなく受け身で、そこそこ心地よい刺激を与えてくれるので、何時間でもだらだらできます。といっても、脳は反応することで意外に疲れているのですが。 やる気が出ないときは、無理に気持ちを奮い立たせようとしてもうまくいきません。とりあえず、簡単なこと、好きなこと、やりやすいことから、ハードルを低くして、軽い気持ちでポンポンと片づけるのがポイントです。
やる気が出なくても「とりあえず10分だけ」とやり始めると、脳も徐々に活性化して“通常運転モード”に切り替わり、やる気が起こります。 大切なのは「やる気が出るまで待つ」のではなく、やる気が出なくても、とにかくなにか行動を始めること。そして、気が乗らなくても、作業を10分だけ、続けてみましょう。 脳のコンピュータが立ち上がって、積極的に動き始めるまで、最低10分程度、脳への刺激を与えることが必要だといわれます。始めてしまえば、“作業興奮”が起こり、いつの間にか熱中しているのです。
■無理に難しいことをしても、自信にはならない また、飛躍的に成長しよう、自信をつけようと、いきなり難しいことから入る人もいますが、これもうまくいきません。 あなたにもこんな経験がありませんか。難しい参考書の練習問題にトライしようとしても、やる気がわかず、「やっぱり私にはムリ」とあきらめてしまう。けれど、難易度低めの練習問題を何度もくり返しているうちに、自信がついてくること。 人は「私にもできる」と希望をもつと、やる気がわいてくるのです。反対に、「私にはムリ」という無力感のまま進むのは、アクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなもの。当然のことながら、力も出ないし、成果も出せないでしょう。