陸上・島原学生駅伝、男子は志学館大が初優勝…女子は福岡大が10大会連続13度目の優勝
陸上・「平成新山 島原学生駅伝」(7日・長崎島原=読売新聞社など後援)――24チーム(オープン参加を含む)が出場した男子の九州学生駅伝対校選手権は島原市営陸上競技場―島原文化会館の7区間57・75キロで行われ、これまで3位が最高だった志学館大が初優勝を果たした。9チーム(同)による九州学生女子駅伝対校選手権は同競技場発着の5区間22・80キロで争われ、福岡大が10大会連続13度目の優勝を飾った。 【写真】女子10連覇を果たした福岡大の戸倉瑛菜(7日)=長野浩一撮影
「1~3区の1年生がいい走りで流れ」
男子は5年ぶりに出場した志学館大が、最多20回の優勝を誇る第一工大などを置き去りにして初優勝をさらった。
「1~3区の1年生が練習通りのいい走りで流れを引き寄せてくれた」と前迫勇太監督が振り返ったようにスタートから圧倒した。「上りで仕掛けて、先頭で渡すことができた」という1区の日野拓夢が13秒差の首位でたすきをつなぐと、2区の斉藤莉樹、3区の小田夕琥も区間賞。上りのきつい最長区間の4区ではエースの中村晃斗(2年)が「区間新を出せなかった」と悔しがったものの、区間賞の走りで2位との差を2分28秒に広げ、突き放した。
前迫監督によると、数年前までは選手が集まらなかったという。しかし、鹿児島・出水中央高時代は全国的に知られていなかった中村が西日本インカレ1500メートルで優勝するなど成長。さらに、全国高校総体や全国高校駅伝に出場した選手を含む1年生8人が入部し、一気にチーム力が高まった。
今後は出雲全日本大学選抜駅伝など、全国舞台での挑戦を目標に掲げていく。中村は「九州からでも全国で戦えるチームづくりを目指したい」と闘志を燃やした。(丸山一樹)
2位に7分以上の大差
女子の福岡大は、2位に7分以上の大差をつけて貫禄を見せた。4大会連続で全員が区間賞を獲得しての完勝に、主将の末永恋菜(4年)は「みんなが着実に力を出し、目標を達成できてよかった」と笑みをこぼした。
ただ、2010年に先輩が作った大会記録(1時間17分10秒)には1分20秒及ばなかった。1993年に全日本大学女子駅伝で2位に入っているが、今年10月の大会では20位。最近は全国で苦しいレースが増えている。末永は「全国で戦えるチームを目指してほしい」と、後輩に思いを託した。