デビューから61年!デザイナーの鳥居ユキさんが、80歳になっても毎日「仕事にワクワク」できる秘訣
毎日のタスクをこなすだけで精一杯。仕事に慣れたら慣れたで、右から左への流れ作業になりがち……。長年働き続けていると、多少なりとも仕事に「倦怠期」を感じる瞬間はあるものです。そんなとき、膨大なエネルギーを消費するであろう仕事の気配がすると、反射的に「こっちくるな」と心の片隅で念じてしまう(そして、そういうのに限って自分に降ってくる)。 【写真】鳥居ユキさんのヘアアレンジ&アクセサリー使いもとってもおしゃれ! そんな仕事への後ろ向きな気持ちを「あっちいけー!」と元気に吹き飛ばしてくれる本が、ここにあります! 日本を代表するファッションデザイナーで、現在80歳の鳥居ユキさんの著書『80歳、ハッピーに生きる80の言葉』には、19歳でデビューして以来、コレクションを発表し続けてきた鳥居ユキさんの仕事観も綴られています。 その内容がもう、しおれていた「やる気」に養分が染み渡っていくような、楽しさと情熱が滲み出ている言葉ばかりで……!
新しいことは大好き! ワクワクするし、世界が広がる
例えば、コロナ禍には対面や店舗での接客が困難な状況に陥りましたが、鳥居さんは早速オンライン接客を導入! その感想について、次のように語っています。 「新しいことに挑戦するのは大好きです。デジタルツールも面倒だなんて思わないし、むしろワクワクしちゃいます。インスタグラムでは、私自身のコーディネート、好きな花やインテリア、日々の暮らしで美しいと感じたもの、興味を持ったものなどを発信しています。ハッピーな姿をお客さまに直接お届けできるなんて、本当に便利な世の中ですね。 コロナ禍で始めたオンライン接客も楽しい。遠方にお住いでお会いしたことのない長年のお客さまとオンラインでつながり、思いを伝えたり、コーディネートをレクチャーしたり。距離を超えて時間を共有できるなんて、すごくうれしいことね! 心を柔らかくしておくと世界が広がります」 ――『80歳、ハッピーに生きる80の言葉』より
長いキャリアで知りすぎたことが、足かせにならないように
颯爽とカメラの前に立ち、笑顔でオンライン接客をする鳥居さん。かっこよすぎます……! 「ちょっと仕事がマンネリ気味だな」と感じているなら、新しいことに挑戦してみるのもいいかも。そんなふうに背中を押してくれる鳥居さんの姿。 そして、「あなたもまだまだこれからよ!」と勇気をもらった気持ちになる、次のメッセージも印象的でした。 「私にとって服づくりとは、暮らすことや生きることと同じです。ですから365日、頭の中はデザインのことばかり。もう60年以上続けていますから、知りすぎてしまって、逆にそれが邪魔になることもあるのです。手慣れた感じで、なんとなく対処してしまうとかね。 そうならないためには、常に新しく感じられる方法を考え出し、トライするのみ! たとえば若い世代の雑誌に目を通す。若いファッションを否定しないの。そうして多面的に今の空気を感じることも大事です。 するとずっと後になって、そのファッションが頭の中でよみがえり、意外なアイデアにつながる場合だってあるのですから」 ――『80歳、ハッピーに生きる80の言葉』より