“炎の男”輪島功一の孫・磯谷広太がプロデビュー戦で掲げた意外な目標
プロボクシング元WBA、WBC世界スーパーウエルター級王者・輪島功一氏(81)の孫・磯谷広太(17=輪島功一スポーツ)が、プロデビュー戦の目標に「安全第一」を掲げた。10日、東京・後楽園ホールでプロ5戦目の藤原蓮(26=黒潮)との65キロ契約の4回戦でデビューする。9日、都内で前日計量をクリアした磯谷は「アマ時代より楽しみ。安全な試合をしたい」と、高校生とは思えない落ち着いた口調で抱負を語った。 【写真】タイトルに挑む兄大心と対戦相手の加藤大河 日本ユース・ウエルター級王座決定戦で初タイトルに挑む兄大心と同じ興行でデビュー戦のリングに上がる。「いい感じの緊張感はあります。お客さんから見られている。光が当たっているところで試合ができるのは楽しみですね」。 もともと父と兄と同じようにサッカーのGKをしていたが、中2の終わり頃に兄のパンチをミットで受けたことがきっかけでボクシングを始めた。兄はアマ経験はないが、磯谷は駿台学園高に進学してアマで活躍。高2の時に関東大会で優勝するなどインターハイにも2度出場。実績を積んだ。 祖父は昭和時代に“炎の男”として一世を風靡(ふうび)した。「ボクシングを始めるまで認識はなかったけど、始めてからすごい人だと再認識しました」と磯谷。スタイルは激しい打撃戦で人気を博した猛ファイターの祖父とは対照的なアウトボクサー。「パンチをもらわずに、安全第一の試合をしたい。あまり盛り上がらないかもしれないですけど」と笑った。 目標は「やるからには世界チャンピオン」と口にして「まずはデビュー戦でしっかり勝って、次は新人王を狙いたい」。祖父と同じ王道の出世街道を歩む決意だ。【首藤正徳】