PDFソフトから生成AIまで、アドビが爆速で成功した理由
デジタル化した文書や画像を作成・編集・保存するソフトで強固な経営基盤を築いてきた(写真:SOPA Images/Getty Image)
アメリカ市場に上場している注目銘柄を取り上げる連載企画「はじめての米国株」。今回はサブスクリプション(継続課金型)ビジネスの先駆者として知られるアメリカのソフトウェア企業、アドビ( ADBE )を紹介する。デジタル化した文書や画像を作成・編集・保存するソフトで大きな実績を築いてきたが、足元では生成AIを活用することでさらにビジネスを拡大させることができるか関心が高まってきた。 アドビは1982年創業のソフトウェア企業。パソコンの普及に合わせ事業を発展させてきた。デジタル文書の保存を目的とした「PDF」と、これらの電子ファイルを編集するための「Acrobat(アクロバット)」、写真や画像を編集・デザインする「Illustrator(イラストレーター)」や「Photoshop(フォトショップ)」も含めて、デジタルコンテンツ分野のデファクトスタンダード(事実上の業界標準)と言える高シェアのソフトをいくつも持つ。 売上高の7割を占めるのがこれらの「デジタルメディア」事業だ(編集部注:最新の ドル円相場 はこちら)。なおPDFは2008年に国際オープン標準規格となり誰もが無料で使用できるソフトとして広く普及している。 また、2009年にはウェブサイト等へのアクセス解析を得意とするOmniture 社を買収。自社ソフトの利用者を中心に、顧客のマーケティングを支援するサービスにも参⼊し、現在の「デジタルエクスペリエンス」事業の基礎としている。
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四季報オンライン