デザイナーの世界観を表すヴィンテージ感のある空間
01 扉を設けずワンルームの繋がる空間に
床はオフホワイトの磁器質タイルで統一し、扉で仕切らず繋がる空間に。キッチンとダイニングの間に設けたフリースペースには、〈カッシーナ〉のマラルンガや、ブラジルの家具デザイナー、パーシヴァル・レイファーのソファなどを置き、思い思いの場所でくつろげる場に。照明はフィンランドのパーヴォ・ティネルのデザイン。
02 アールの開口で景色を切り取る
アールにした開口が、洞窟から光の世界に向かうようなドラマチックな明暗をつくる。奥にあるのは〈バウマン〉社の木製パーテーションで自在な角度に配置できる。
03 ベッドルームには機能美が際立つ北欧の名作家具
寝室の壁沿いに配置したのは“ウェグナー”のRY 100。ヘッドボードとしてぴったり収まった。ベッドサイドはヘレナ・フラントヴァによるテーブルライトを壁掛けでアレンジ。
04 鏡への映り込みで広さを演出
ウォッシュルームとバスルームはグリーンのモザイクタイル仕上げ。内装を統一し鏡への映り込み効果でコンパクトさを感じさせない。
INTERIOR POINT/真空管アンプで好きな音楽に浸る
オーディオルームに置いているのは初期の〈マッキントッシュ〉のアンプ240。275が有名だが、「よく聴く音楽と同年代のアンプで、日本の家のサイズにちょうどいい」とのこと。温かみのあるルックスも好きで、フルレストアしてもらった。オーバーホール済みの〈トーレンス〉のプレイヤーとともに、用の美を備えたアイテムだ。
「朝起きるとレコードをかけて1日がはじまります。夜は食事をしながら好きなワインを飲んで、食後はソファに座って音楽を聴きながら本を眺める、そんな日常が楽しいですね。家族もみなインテリアが好きなので、それぞれ好きな場所で心地よく寛いでいます」 ※雑誌『Safari』2月号より
写真=松村隆史 文=中城邦子