もしかして間違ってた?! ひと手間でグンと差が出る、キノコのうまみの引き出し方
油麩と長ネギと椎茸の煮物
ポイント●最初からみりんを入れて煮る 油麩は、その名の通り油で揚げたお麩です。揚げることで旨味が増しており、油麩と野菜を組み合わせるだけで、こっくりとした煮物ができます。常温で3ヶ月ほど保存できるのも魅力的。 大切なのは全体が柔らかくなるまでしっかり戻すことです。芯が残っている状態で熱い汁の中に入れると、硬いままで煮えません。 出汁は使わず、油麩ときのこのうまみだけで煮込みます。隙間なく具材が入るくらいの鍋で作るのがコツ。最低限の水分で煮込むことで、それぞれの素材の味をしっかり引き出し、染み込ませることができます。 <材料> 油麩/長ネギ/椎茸/みりん/しろたまり <作り方> 【1】油麩は水かぬるま湯につけて戻す。長ネギは大きく斜めにカットし、椎茸は十字に4等分する(小さい場合は半分にカットする)。 【2】油麩が柔らかくなったら両手で挟んでしっかり水気を絞り、1~1.5cmくらいの幅にカットする。鍋に全ての具材を並べて入れ、鍋底から1cmくらいみりんをいれ、さらに具材の1/3が隠れるくらいの水を加えて中火で煮込む。途中で少し具材を浸しながら全体に甘味が染み込むまで煮る。 【3】甘みがしっかり染み込んだら、しろたまりを少しずつ加えて味見をしながら、好みの味にしていく。汁がほとんどなくなったら出来上がり。 ▼アルモンデ、ここが大切 ※しろたまりではなく普通の醤油でももちろん美味しいです。 ※長ネギの代わりに玉ねぎでもOK。椎茸は舞茸でもしめじでもえのきでも。出汁がでるキノコを使うのがおすすめです。干椎茸を使う場合はもどし汁を大さじ1ほど入れて、一緒に煮込んでください。 ※水分を入れすぎていつまでも減らない!という場合は片栗粉でとろみをつければ大丈夫。それもとっても美味しいです。
手前なめたけ
ポイント●調味料を入れたらしばらく置く 好みの味つけにできるのがうれしい、自家製なめ茸。ぜひ作ってみてください。材料を加えたらすぐに火にかけず、まずはなめ茸から水分を引き出すのが上手に作るコツです。味付けには酢を忘れずに。これだけでぐっと味が引き締まります。 <材料> えのき/醤油/味醂/酒/酢 <作り方> 【1】えのきは石づきを切り落とし、2~3cm幅にカットして鍋に入れる。1束に対して醤油大さじ2、味醂大さじ2、酒大さじ2、米酢小さじ1を加えて10~15分ほど置いておく。 【2】水分がしっかり出たら中火で煮込む。沸騰したらアクをとり弱火にし、蓋をして20分ほど煮込む。味見をし、味が薄いようであれば醤油や味醂を加えて、好みの甘辛味に仕上げる。味が染み込んだら蓋をあけ、汁気を飛ばして出来上がり。 ▼アルモンデ、ここが大切 ※作ってすぐよりも、瓶などに入れて冷蔵庫で1日寝かせた方が美味しいです。 ※えのきは1束170~200gを想定しています。それ以上ある場合は調味料を少しずつ増やしてください。 ※しめじやマイタケを細く割いたものを混ぜても。なめたけならではのとろみを出すのはえのきなので、全体の7割以上はえのきにするのがおすすめです。 2回目は、キノコのうまみを引き出す炒め方のテクニックをお伝えします。
大塚 佑子