西城秀樹さんの長男、デビューに熱意も…「実力もないのに父の名を借りて世に出るのは違うと思う」 “2世”としての思いを明かす
6年前、父・西城秀樹さん(享年63)の告別式で位牌を抱え涙を流していた少年が、昨年12月23日、多くの観客の前でステージに立った。 【写真をみる】ワイルドな西城秀樹の「秘蔵ショット」と比べてみると…“キレイ系のイケメン”な長男・木本慎之介 所ジョージ(69)と木梨憲武(62)を中心に堀内孝雄(75)、新浜レオン(28)、ヒロミ(59)など大物が続々と登場して歌いまくる「矢吹エージェンシーLIVE」。これが、ヒデキの長男・木本慎之介(21)に用意された晴れ舞台だった。 ***
“父親譲り”の歌声
この日披露したのは、所ジョージが作ったラブソング「花を買ってみた」。観客の前で歌うのは初めての曲だ。 歌う前に所が「慎は素直な声だから、真っすぐにワントーンで歌ってほしい」と言うと、木梨は「いや、俺はお父さんみたいに感情込めて歌ってほしいな」と異なる希望を出した。「なら自分が後ろでお父さんみたいに歌えばいい」という所の提案で、木梨とのデュエットという形での歌唱となった。 その手に握られたマイクから聞こえる歌声は、所の言う通り澄んで真っすぐだったが、男らしい声質は父親譲り。 歌い終わるとすぐに所が駆け寄り「どんどん歌がうまくなってるね」。木梨も「今は場慣れしている段階だけど、来年にはデビューして歌手になるよ」と、その素質を保証する。
「父の歌は歌い継ぐ」
だが慎之介本人は「まだ実力を身につける段階だと思っています」と慎重だ。 というのも、歌の勉強を始めたばかりだから。生まれた時には父は闘病中で、ステージでスポットライトを浴びる姿を見ていない。子供の頃からピアノやドラムを習い音楽には親しんできたが、選んだ道はサッカー。プロを目指し進学した強豪校でけがをして、音楽を再開したのは高2からだった。ボイストレーナーに勧められてコーラスとして出演したのが木梨のライブで、そんな縁からこの日のステージに結び付いた。 「実力もないのに西城秀樹の名を借りて世に出るのは違うと思う。父の名に恥じない実力をつけて、自分らしさも磨いた上でデビューしたい。もちろん、父の歌は歌い継ぐ」 2024年6月に出演した「踊る! さんま御殿!!」(日本テレビ)では、明石家さんま(69)の無茶ぶりに応え、「ヒデキ、感激!」と振り付きでやってみせるなど、“2世”としてのサービス精神旺盛な顔も持つ。 秀樹さんはパワフルさ、ワイルドさと繊細さを兼ね備えた稀有(けう)な才能の持ち主だった。偉大な父の「名に恥じない」力を身につけ、“自分らしさ”を発揮する日を楽しみにするファンも多いだろう。
撮影・福田正紀 「週刊新潮」2025年1月2・9日号 掲載
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