【福岡ボート・一般】石川諒 ポジティブな勝負駆け
<11日・福岡ボート・前検日> 感触の良さに頰が緩んだ。石川諒(35)=山口=が手にしたエンジンは下位ランクの40号機ながらも、「堤さんや橋本さん相手にはSして出ていったし、伸びが強め」と前検気配は良好。前操者の三角哲男が手を尽くして底上げした相棒に、「三角さんのおかげ。これなら戦える」と相好を崩した。 前期(昨年11月~今年4月)は自己最高勝率をマークして初のA級昇格を果たしたが、今期(5月~)は現在勝率5.36とA2残留の勝負駆けの真っただ中にいる。「直前の下関でFを切ってしまったんで厳しい状況だけど、何としてもA級には残りたい。少しでも勝率を上げたい」 ただ、厳しいとはいえ悲壮感はない。なぜなら以前には究極とも言える勝負駆けを経験しているからだ。「4年前は4期通算勝率の勝負駆けをしていましたからね。クビになるかの勝負駆けと比べたら、A級の勝負駆けですから。楽しいですよ」。一度地獄を見ただけに、今の状況をポジティブに捉えられている。 しかし、苦労して手に入れたA級の称号を簡単に手放すつもりはない。「昔と比べたらまくる意識を強くして成績が上がったので、F持ちだけど攻めるレースをしたい」。初日の2走は3、4号艇と攻めるにはうってつけの枠番。A級への強い思いを水面で披露する。(森 大輔)