お笑いは人を救う?放送作家が綴ったツッコミ術本が話題に
お笑いコミュニケーションテーマの講演増加
こうした仕事で学んだ「礼儀」をテーマになにか伝えることはできないか。そんな思いから31歳の時に「一瞬で一生!人を引きつける話し方」という本を出版した。以来、コミュニケーションを題材とした講演の仕事が多数舞い込んだ。母校である放送芸術学院の講師にもなった。高校などでは年間30回ほどの講演を抱え、礼儀にかんする話のほか、漫才のボケとツッコミについてもじっくり話す機会が増えたという。 「例えば高校だったら、クラスメイトや先輩がボケたらツッコミいれていこうと。それから、会話の中でおかしな部分があれば、それを拾って指摘すれば、その人のミスが気づいたりするんですよね」。学生には、そうしたコミュニケーション術をわかりやすく笑いを交えながら伝えることで、評判を得るようになった。もちろん、学生に対しては「なにかヒントを得てくれれば」という思いが強い。 また、そうしたコミュニケーションのコツを本に綴り、最近では「最強のコミュニケーション ツッコミ術」(祥伝社新書)を出版。長きにわたり大手インターネット書籍販売サイトの売上ランキングの上位にランク入りした。 「今回『ツッコミ』に焦点をあてて、芸人さんの会話例とかを書いてみました。僕は思うんですけど、お笑いの能力の基礎的な部分を覚えられたら、どんな人に対してもコミュニケーションはとれると思うんですよ。それを伝えられたらと思いますね。『お笑いは人を救う』と思ってます」 そんな村瀬さんの最終目標は「小説家」だという。しかも「笑い」をテーマとした小説で、ジャンルも「笑い」で確立させたいという。その思いが通じる日を目指し、きょうも各地で「最強のコミュニケーション術」を伝える。