【40代・50代は知っておきたい】防災のプロが伝授!被災時に「本当に使える」4つのもの。PPGSって何?
災害時の備えには「あるものを多用途に使い回す」という発想が大事。新聞紙やペットボトルなど、身近ですぐそろえられるものはとても役に立つ。また電源の確保もマスト。停電時に慌てないためのモバイルバッテリーや蓄電池など、防災に詳しい国際災害レスキューナースの辻直美さんにおすすめを聞いた。
今すぐそろえられる、災害時を救う「PPGS」
防災用品は何をどのくらい用意したらいいか、まさに人それぞれ。 「必要と思われるものをすべて用意しようとしたら、お金もスペースもどれだけあっても足りません。そこで必要になってくるのが、今あるものをどれだけ使い回すか、という知恵。ひとつのものを多用途に使うアイデアやテクニックを持っていれば、いざというときとても役に立ち、むやみに物を増やす必要もなくなります。 私がおすすめしている多用途に使えるアイテムは4つ。ペットシーツ、ペットボトル、ゴミ袋、新聞紙で、頭文字をとって『PPGS』と呼んでいます」
P(ペットシーツ)…高分子ポリマーを使用しているため吸水性抜群。災害用トイレで大活躍するほか、水分を含ませれば氷嚢(ひょうのう)や冷感枕などにも代用できるので、災害時に発熱したり、暑いときに役立つ。 (※災害用トイレとしての使い方やおすすめのサイズなど、詳しくは第2回で紹介) P(ペットボトル)…水を入れたペットボトルを下からライトで照らすと、光が拡散して広い範囲を明るく照らせるので、懐中電灯やスマホのライトの上に置くなどしてランタン代わりに使う。またフタにキリなどで穴をひとつ開けておくと、シャワーとして使える。キャップを開けて使うより、水を少しずつ出すように調整できるので節水できる。空のペットボトルを、サイズ違いで数本とっておくようにしよう。 G(ゴミ袋)…45Lの大きいサイズ。災害用トイレに使えるほか、二重にしてリュックなどにセットすれば水を汲んで運ぶことが可能。新聞紙をくしゃくしゃにして中に入れ、そこに足先を入れると、寒いときに防寒具としても使える。 S(新聞紙)…災害用トイレに使えるほか、空気を含ませるようにくしゃくしゃにしてゴミ袋に入れれば足を温めることが可能。三重にして足首から先を包み足の保護具(新聞足袋)として使えば、家の中でガラスの破片などが散らばった場所を歩く際などにもけがを予防できる。最低10部ほどは用意しておこう。