【注目チーム】昨季大幅ポテンシャルアップ…2024年にアロンソは表彰台の頂点へと返り咲けるのか要注目|アストンマーティン|F1
2020年は上位を争う位置に
レーシング・ポイントとしては最終シーズンとなった2020年。2014年から在籍するセルジオ・ぺレスと、オーナーであるローレンス・ストロールの実子、ランス・ストロールのラインナップとしては2シーズン目となった。 ペレスはレーシング・ポイントのポテンシャルを引き出す走りを見せ、序盤からメルセデス、レッドブルに続く速さを披露。とりわけ圧巻だったのは第16戦サクヒールGPだった。オープニングラップで接触により順位を最後尾まで下げるも、ここから次々にオーバーテイク。メルセデスの戦略ミスにも助けられたが、終盤に再びトップまで順位をジャンプアップさせると、そのままトップでチェッカーを受けた。ペレスにとってはキャリア190戦目で待望の初優勝、これはF1史上最遅記録となった。 だがペレスは2020シーズン限りでレーシング・ポイントからの離脱が早々に決まり、後任にはフェラーリで6季戦ったセバスチャン・ベッテルが2021年からシートに収まることとなった。 もうひとりのドライバー、ランス・ストロールも2020シーズンは非凡な才能を見せた。トルコGPでは新しい舗装路面で各マシンがコントロールに苦しむ中、予選はウェットコンディションとなった。そんな難しい路面状況でストロールは抜群のコントロールセンスを見せ、初のポールポジションを獲得。 決勝でも路面が乾く中盤まではラップリーダーとしてファステストラップを連発しながらレースを先導した。結果的にドライバーズランキング11位に終わったストロール。オーナーの愛息子として否定的な見方をされることもあったが、改めて優れたレーサーであることを示したシーズンとなった。 レーシング・ポイントの最終年となった2020年シーズン、1勝含むコンストラクターズ4位と、躍進の内容で全17戦を終えている。
アストンマーティンとして再スタート
そして迎えた2021年シーズン、2020年5月時点でフェラーリの離脱が確定していたセバスチャン・ベッテルを招き、ストロールとのコンビで挑むことになった。 アストンマーティンは序盤からある程度の競争力を示しつつも、コンストラクターズ4位に輝いた昨季のような優勝争いに絡むには一歩及ばない点が散見された。それでもベテランのベッテルは安定したレースペースを刻んで決勝では徐々にポジションを上げる円熟の手腕を披露。アゼルバイジャンGPではレッドブルに新天地を求めたペレスに次ぐ2位に入り、ハンガリーGPでは上位勢が多重クラッシュで早々に姿を消す中、エステバン・オコンとの一騎打ちに持ち込んで2番手でフィニッシュした。このレースはレース後の燃料規定違反に抵触してベッテルは失格となったものの、十分な存在感を示す一戦となった。ベッテルは43ポイントを手にして、ドライバーズランキング12位となった。 ストロールもシーズン最高位6位で9度入賞する堅実さを見せ、34ポイントで総合13位でシーズンを終え、2022年もベッテル&ストロールの組み合わせで継続となっている。