【注目チーム】昨季大幅ポテンシャルアップ…2024年にアロンソは表彰台の頂点へと返り咲けるのか要注目|アストンマーティン|F1
2022年途中でベッテルが引退表明
2022年のアストンマーティンは開幕直前にセバスチャン・ベッテルが新型コロナウイルス感染により、第1戦バーレーンGPと第2戦サウジアラビアGPを欠場することになるなど、序盤からまさかの事態に。 ここでリザーブでもあり、前身レーシング・ポイント時代もスーパーサブとして存在感を示したニコ・ヒュルケンベルグが代役を担当し、2戦連続で完走を果たしている。 同シーズンのアストンマーティンAMR22は序盤戦こそ中団争いに食い込むのが難しい位置で戦っていたが、スペインGPでカウルの空力を大きく変えるアップデートを投入する。ここから大きくポテンシャルを上げ、中団争いでもライバルにアドバンテージを見せる状況が頻発する。 ベッテル、ストロールともに入賞圏内を狙える位置で戦っている状況ながら、2022年7月28日に突如4度の王者ベッテルは「今季限りでF1から去る。家族との時間を大切にしたい」と自らのSNSで引退表明をする。それから数日後、アルピーヌのフェルナンド・アロンソが2023年より複数年契約でアストンマーティンに加わることが発表された。 引退を表明した後もベッテルは存在感を示し、ベルギーGP、シンガポールGP、アメリカGPで8位入賞。「神が作った最高のトラックだ」と評する鈴鹿の日本GPでは、最後までアロンソと競りながら、0.011秒の僅差で6位入賞を勝ち取っている。
2023年は上位勢に加わる勢い…アロンソが総合4位の大躍進
2023年はベッテルが去り、アロンソ&ストロールのコンビで挑むことになった。 開幕前のテストから同チームの新マシンは速さを見せる。2月にはストロールが手首の骨折であわや長期離脱とも伝えられたが、ボルトを埋め込む緊急手術により、開幕戦バーレーンGPまでに戦列へと戻ることに成功した。 同年もレッドブルの一強状態であることは不変だったが、アストンマーティンは序盤からチャンピオンチームに次ぐ速さを見せる。アロンソは新天地で加入直後ながら開幕5戦中4レースで表彰台に上がるなど、躍進を予感させるものとなった。だがシーズン中盤戦が近づくと、メルセデス、フェラーリ、マクラーレンなどの第2勢力のライバル勢がマシン開発力を示し、アストンマーティンよりも上位でフィニッシュする状況が続く。 アロンソは気を吐き、年間8度表彰台に上がって206ポイントを手にした。ドライバーズランキングで4位に入る大躍進を見せた一方、ストロールは僚友に比べて上位入賞の回数が少なく、74ポイントで総合10位だった。 なお、アストンマーティンは新レギュレーションとなる2026年より、パワーユニットサプライヤーとしてホンダとパートナーシップを結んだとすでに公式発表している。2024年はより上位に食い込み、飛躍の1年にできるのだろうか。